平良の先発転向で救援陣に生じる“不安” 35歳迎える守護神、2年目のジンクス懸念…

西武・水上由伸、平良海馬、増田達至(左から)【写真:荒川祐史、宮脇広久】
西武・水上由伸、平良海馬、増田達至(左から)【写真:荒川祐史、宮脇広久】

守護神・増田は夏場以降下降線、2年目のジンクスに立ち向かう水上

 西武・平良海馬投手の先発転向が決まった。プロ5年間での203試合登板は全てリリーフで、通算31セーブ、94ホールド、防御率1.66をマーク。今季は最優秀中継ぎのタイトルを獲得するなど、球界を代表するリリーバーの先発転向はチームにどんな変化をもたらすだろうか。救援陣に不安が生じる可能性は拭えない。

 今季はリーグ1位のチーム防御率2.75を記録した西武投手陣。特に救援防御率は2.31と抜群の安定感で、昨年最下位から3位躍進への原動力となった。中でも平良は61登板で1勝9セーブ、34ホールド、防御率1.56と出色の働きだった。

 抑えを務めた増田達至は52登板でリーグ2位の31セーブ、防御率2.45をマークした。ただ、7月以降の月間防御率は全て4点台以上と安定感を欠いた。来季は35歳になる。

 2年目の水上由伸は35ホールドポイントで平良とタイトルを分け合い、新人王を受賞した。更なる飛躍が期待される一方で負担は増し、他球団の研究、対策も進むだろう。“2年目のジンクス”に陥る可能性もある。今季45登板で24ホールドポイント、防御率1.97の本田圭佑も、救援はこの1年だけだ。

 チームでは、今季途中から救援に転じたバーチ・スミスが退団、今季登板はなかったが通算365登板(10先発)を誇る左腕・武隈祥太や、近年は救援を務めていた十亀剣が現役引退した。

 現有戦力では、入団から4年間で164登板オール救援、通算41ホールドの森脇亮介や、今季45登板で防御率2.59の宮川哲、左腕の佐々木健&公文克彦、残留が決まったボー・タカハシらが“ポスト平良”としてあがる。救援の底上げは今後の補強ポイントにもなるだろう。ブルペンで絶対的存在だった平良の配置転換がチームにどんな影響を及ぼすだろうか。

(Full-Count編集部)

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