39億円積んでもBクラス低迷…12球団でコスパが悪いのは? 高年俸でも勝てぬ現実

ソフトバンク・藤本博史監督、巨人・原辰徳監督、楽天・石井一久監督(左から)【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・藤本博史監督、巨人・原辰徳監督、楽天・石井一久監督(左から)【写真:荒川祐史】

合計年俸から、1勝あたりにかかった金額を計算

 2022年のプロ野球もオフに入り、各球団では契約更改交渉が進んでいる。来季の“モチベーション”にもなる給料を交渉する貴重な機会。球団によっては、総額が大きく膨らむこともある。年俸の高さは勝利と比例するのか。日本プロ野球選手会は、各球団の合計年俸(支配下選手)を発表しており、“1勝あたりの年俸”から各球団のコストパフォーマンスを検証する。(金額は全て推定)

 12球団で一番コスパが悪かったと言えるのは楽天で、1勝あたりの年俸は5685万円となった。年俸9億円の田中将大投手と、5億円の浅村栄斗内野手らを擁しながら、今季は69勝71敗で2年ぶりのBクラスとなる4位に沈んだ。合計年俸は12球団2位の39億2272万円に上ったが、クライマックスシリーズ出場を逃した。

 次いで、1勝あたりの金額が高かったのがソフトバンク。合計年俸は42億120万円と12球団1位で、1勝あたりに換算すると5528万円だった。年俸6億2000万円の柳田悠岐外野手や、6億円の千賀滉大投手ら主力が金額を押し上げている。チームは最終盤まで優勝争いを繰り広げたが、オリックスに敗れて2位に終わった。

 1勝あたりの年俸が最も低かったのはロッテで2720万円となった。ただ合計年俸が低く、18億7690万円で12球団中11位。チームは5位で69勝しか挙げられなかったため、“コスパが良い”とは言いづらい。セ・リーグ優勝のヤクルトは6位の24億2970万円でシーズン80勝を挙げ、1勝あたりの年俸は3037万円だった。オリックスは5位の23億1410万円で、ソフトバンクと同じ勝利数だった。1勝あたりは3045万円となり、合計年俸はさほど高くない中で多くの勝利数を積み上げた。

【表】最も低かったのは1勝=2720万円 各球団のコストパフォーマンス

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