パからパへ…人的補償で移籍した選手の“その後” わずか2年で引退した右腕も

西武への移籍が発表されたオリックス・張奕【写真:荒川祐史】
西武への移籍が発表されたオリックス・張奕【写真:荒川祐史】

2020年に移籍した酒居知史と小野郁はともに新天地で真価を発揮

 西武は15日、国内フリーエージェント(FA)権を行使してオリックスに移籍した森友哉捕手の人的補償として、張奕投手を獲得すると発表した。台湾出身の28歳右腕がどんな活躍をするか注目されるが、ここでは過去に同じパ・リーグに人的補償で移籍した選手の“その後”を検証する。

 過去にパからパへ人的補償で移籍したのは6選手。最初は2001年オフに近鉄からオリックスに渡ったユウキ(田中祐貴)で、加藤伸一の人的補償だった。移籍1年目の2002年は13登板(11先発)で自己最多の7勝、防御率1.93をマークした。その後は故障に泣かされながらも2010年まで現役を続けた。

 ソフトバンクで抑えを務めた馬原孝浩は右肩手術の影響で2012年に登板なしに終わり、翌2013年に寺原隼人のFA移籍に伴い、オリックスへ。同年は3登板に終わるも、2014年には32ホールドをあげる活躍を見せた。

 2014年には藤岡好明が鶴岡慎也の人的補償でソフトバンクから日本ハムへ。2016年開幕直後にDeNAに移籍し、2020年シーズンまでプレーした。2014年は涌井秀章の人的補償で中郷大樹がロッテから西武に渡った。しかし移籍1年目は14登板、翌2015年には登板機会がなく現役引退した。

 2020年シーズンには酒居知史が美馬学の人的補償でロッテから楽天へ、小野郁が鈴木大地の人的補償で楽天からロッテへ移った。ともに新天地で力を発揮し、酒居はこの3年間で134登板、小野は133登板と甲乙つけがたい活躍を見せている。

 層の厚いオリックス投手陣の中で、張奕は今季15試合に登板。最速157キロの速球と落差の大きいフォークを武器とする。新天地でさらなる飛躍を遂げられるだろうか。

(Full-Count編集部)

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