球界を揺るがした「合併球団」1期生の“数奇な運命” 薄れる「球界再編」の記憶

香川オリーブガイナーズ・近藤一樹【写真:喜岡桜】
香川オリーブガイナーズ・近藤一樹【写真:喜岡桜】

分配ドラフトを経験した坂口もオリックス・バファローズ1期生

 2005年に新生オリックスに在籍した“1期生”で、もう1人今季まで現役を続けた選手がいる。最後はヤクルトでプレーした坂口智隆外野手だ。

 坂口は2002年のドラフト1巡目で近鉄に入団しており、3年目のシーズンに球界再編騒動へ巻き込まれた。球団合併が決まると、11月に行われた分配ドラフトでオリックスに指名され移籍。手続き的には近鉄からオリックスへのトレードを経て、新チームのユニホームに袖を通した。

 坂口も、金子に劣らない数奇な運命を歩んだ。2015年に36試合出場に終わると、オフに自由契約となる道を選んでヤクルトへ移籍。新天地で3年間、3割前後の打率を残し健在ぶりを示した。チームに求められれば一塁も守った。2021年、オリックスと対戦した日本シリーズに出場すると、古巣のファンからも大きな拍手を受けた。

 実は、NPBの外には他にも、プレーを続ける“1期生”がいる。四国アイランドリーグの香川オリーブガイナーズで選手兼コーチを務める近藤一樹だ。NPB通算347試合に登板。2016年のシーズン中にトレードでヤクルトへ移籍すると、2018年には最優秀中継ぎのタイトルにも輝いた。

(Full-Count編集部)

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