課題克服の激変も…なぜ大失速した? Bクラス楽天、主力野手陣に見えた“明暗”

マルモレホス&ギッテンスの両助っ人は期待外れ

 かつては聖澤諒氏など盗塁王も輩出してきた楽天だが、昨季までは4年連続でチーム盗塁数がリーグワースト。近年は機動力に課題を抱えていた。しかし4度の盗塁王経験がある西川遥輝外野手の加入で、今季は大きな躍進を遂げる。小深田大翔内野手がチーム最多(リーグ3位タイ)の21盗塁を記録、西川自身も19盗塁をマークするなど、チーム盗塁数はリーグ2位の「97」を数えた。

 チームは今季からマルモレホス外野手とギッテンス内野手を助っ人として獲得したが、主軸は浅村と島内が担うことが多く、期待された結果を残すことができなかった。ギッテンスは21試合の出場で、1軍では不発。怪我に苦しんだシーズンとなった。来季はMLB130発のフランコ内野手も加入。打線に威圧感を加えていきたい。

 今オフには涌井秀章投手との電撃トレードで、中日から阿部寿樹内野手が加入。新外国人のフランコも含め、ポジション争いの激化が予想される。実績十分の浅村、鈴木大地内野手らがレギュラーを張るなか、小深田、山崎剛内野手、渡邊佳明内野手ら若手の台頭もチームにとっては必要だろう。茂木栄五郎内野手や銀次内野手ら犬鷲一筋の実力派も名を連ね、石井一久監督の手腕も試されるか。

 今秋のドラフト会議では、投手を中心に獲得を進め、野手陣は若手の育成に力が注がれるだろう。2年目の安田悠馬捕手をはじめ、武藤敦貴外野手ら光るものを見せた若手のホープにも期待したい。

【実際の映像】野球のグラウンドで“ほぼ聖火ランナー” 楽天・島内の奇妙な疾走

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