捕手3人戦力外&放出→捕手不足→出戻り移籍 中日が繰り出すタブーなしの「裏技」

中日に復帰するソイロ・アルモンテ(左)と加藤匠馬【写真:荒川祐史】
中日に復帰するソイロ・アルモンテ(左)と加藤匠馬【写真:荒川祐史】

与田政権でチームを去った2人が立浪政権で“出戻り”

 6年ぶりの最下位に終わった中日が、珍しくオフを賑わせている。主力を相次いで放出したかと思えば、一度チームを去った選手の“出戻り”も連発。タブーなしでなりふり構っていられない戦力整備は、就任2年目を迎える立浪和義監督の本気の表れか。ファンは騒然としつつも、来季への期待を膨らませている。

 チームは今月26日、ロッテから加藤匠馬捕手を無償トレードで獲得したと発表。2021年6月に加藤翔平外野手と交換トレードで退団していた“鬼肩”は、わずか1年半で古巣に戻ることになった。11月には、2020年まで在籍したソイロ・アルモンテ外野手の獲得も発表。与田剛監督時代にチームを離れた面々が、立浪竜に帰ってくる。

 特に名古屋界隈がざわついたのが、加藤の移籍。今オフにはアリエル・マルティネス捕手が退団し、桂依央利捕手と山下斐紹捕手が戦力外となった。本職でマスクをかぶっていたのは桂だけとはいえ、チームは一転して“捕手不足”に直面していた。トレードの相手に捕手を希望していたがまとまらないケースもあり、白羽の矢が立ったのが加藤だったという構図が浮かぶ。

 2021年まで中日の2軍バッテリーコーチを務めた武山真吾氏は「え そんな裏技笑」とツイッターで反応。まさかの一手にファンも「1度見限った選手を出戻りさせる謎の戦力補強」「血の入れ替えとは」「実質入れ替わってない説」などと驚きを隠せないようだった。

 様々な事情が複雑に絡み合う補強。現状では“行き当たりばったり感”が滲むが、勝負の世界は勝てば官軍。そもそも投手陣はリーグ屈指の豊富さで、懸念の野手陣にも期待の若手が台頭しそうな予感があるのは確か。ミスタードラゴンズはどうタクトを振るのか。ファンにとっては、いろんな意味で興味が尽きない2023年になる。

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