打率1割台の元新人王は正念場…トレード補強で糸原も危機 阪神新体制で食らう“煽り”

阪神・高山俊(左)と糸原健斗【写真:小林靖】
阪神・高山俊(左)と糸原健斗【写真:小林靖】

トレードで渡邊、2人の助っ人野手も獲得して補強着々

 阪神は岡田彰布新監督のもと、2023年シーズンに向けた戦力整備を進めている。10月18日にはトレードを成立させ、年内のうちに助っ人4選手を獲得。期待が高まる一方で、新戦力の加入で煽りを受ける選手もいる。今季レギュラーとして出場した選手にも、余波は及びそうだ。

 トレードでは、日本ハムから渡邉諒、高濱祐仁の内野手2人を獲得した。特に渡邉諒は、今季二塁で63試合に出場した糸原健斗内野手とポジションが被る。阪神の二塁は攻撃、守備ともに“穴”と言える部分で、来季は中野拓夢のコンバートが濃厚だ。糸原は三塁も91試合で守ったものの、来季は佐藤輝明が三塁を守る可能性があり、立場が危うい。

 外野も厚みを増した。今季助っ人ではメル・ロハス・ジュニアのみで手薄感が否めなかったが、新たにシェルドン・ノイジーとヨハン・ミエセスが加入。ドラフトでは打力が魅力の森下翔太(中大)が1位で入団し、早速ポジション争いに加わってくる可能性もある。中堅に近本光司、左翼にノイジー、右翼に森下が入れば、今季自己最多の123試合に出場した島田海吏や、ミエセスらが控えることになる。

 こうなると、2016年新人王の高山俊や、板山祐太郎ら1軍での出場が減っている選手は正念場となる。高山は今季2年ぶりに1軍出場を果たすも、38試合の出場で打率.189だった。板山は、3年連続で1軍での打率が1割台と結果を残せていない。ともにパワーでは外国人選手には劣るものの、確実性や勝負強さで“逆襲”を図りたい。

 41歳の糸井嘉男が引退したこともあり、32歳の梅野隆太郎がチームの野手最年長となった。井上広大、前川右京といった若虎も1軍の座を狙っている。まだまだこれからの選手が揃うだけに、来季一気に芽を出す新星が現れてもおかしくない。4年間の矢野政権が終了し、岡田新監督のもと、誰がレギュラーを掴み取るのか注目だ。

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