WBC優勝経験者が指名した侍Jのキーマン 重要な“脇役”「上手に使いたい」

先発陣から抑えに抜擢する“ダル方式”の再現となる可能性も

 投手陣では「大勢はサイドスロー気味の腕の位置、ツーシーム系の球の軌道、躍動感のある投球フォームを、外国の打者に嫌がられると思います」と巨人の守護神の名前を挙げる。もっとも、第2回大会では当初先発していたダルビッシュ有(当時日本ハム、現パドレス)が、準決勝、決勝で抑えに配置転換され、優勝の決め手になった。三井氏は「ダルビッシュの抑えは、日本代表投手コーチを務めていた山田久志さんのアイデアでした」と振り返り、「短期決戦では、奇抜な策を用いなければならない局面もあります。今回も準決勝以降は、先発陣の中から誰かをクローザーに回す可能性はあると思います」と予想する。

 米国、ドミニカ共和国などと対戦する可能性がある準決勝以降は、現役メジャーリーガーの存在が極めて重要になる。第2回大会では前述のイチロー、城島、岩村に、松坂大輔(当時レッドソックス)、福留孝介(同カブス)を加えた計5人が名を連ねていた。

「特に、松坂がメジャーの打者の傾向を投手陣に伝えてくれたことは効果的でした」と三井氏。「今回も、大谷は資質がずば抜けているので、他の選手の参考になるかどうかわかりませんが、ダルビッシュの理論は大きな戦力になると思います。甲斐、中村(悠平)ら、リードする捕手陣もダルビッシュから大いに吸収してほしい。観察力が優れている鈴木も、いいアドバイスをしてくれるでしょう」と言う。

 もちろん、スコアラー陣の分析力も鍵になる。第2回大会で三井氏がチーフを務めたスコアラー陣は、準決勝の米国戦を前に、相手先発投手ロイ・オズワルド(当時アストロズ)のカーブを投げる時の癖を見破り、4回途中KOに結び付けた。今回も侍ジャパンが裏方を含めて、いかに勝てる態勢を整えていくかに三井氏は注目している。

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