飲酒運転事故&逃走…韓国人スター転落の6年 元同僚は復帰に太鼓判も“追放状態”

元パイレーツのカン・ジョンホ(姜正浩)【写真:Getty Images】
元パイレーツのカン・ジョンホ(姜正浩)【写真:Getty Images】

カン・ジョンホは2019年にパイレーツでプレーしたのが最後、韓国球界にも復帰できず

 韓国を代表する逸材はいま何をやっているのか? 元パイレーツのカン・ジョンホ(姜正浩)内野手は表舞台から離れて久しい。過去3度、飲酒運転で逮捕されている35歳は昨季8年ぶりに韓国プロ野球復帰を目指したが、韓国野球委員会(KBO)からキウムとの契約を認められず。長年メジャーリーグを取材する韓国MKスポーツのキム・ジェホ記者に近況を聞いた。

 カンは2016年オフに韓国内で飲酒運転で事故を起こして現場から逃走。過去の飲酒運転も発覚して懲役8か月、執行猶予2年の有罪判決を受けた。その後は米国の就労ビザ取得が困難となり、2017年はプレーできなかった。2018年9月末にメジャー復帰し、1年の再契約を結んだ2019年は打率.169、10本塁打で8月に戦力外に。2020年から韓国球界復帰を目指したが、ここでも過去の犯罪に対する処分などが問題視され、今も復帰できていない状況が続いている。

 2020年には韓国で謝罪会見を開き、韓国プロ野球への復帰を進めようとした。しかし世論の反発が強くうまくいかなかった。2022年の3月には、古巣にあたるキウムと突然契約。この時は韓国プロ野球を管轄する韓国野球委員会(KBO)が「KBOの権益を阻害する恐れのある選手」として、契約を認めなかった。

 元々はパイレーツ時代の2016年にアジア出身内野手として初のシーズン20本塁打以上(21発)をマークしたスター選手。ジェホ記者によると、現在はフリーエージェント。「まだ米国にいると聞いている。韓国系の米国人女性と結婚したから米国にいるようだ」という。そして、ネクセン(現キウム)時代にチームメートだったパドレスのキム・ハソン内野手から聞いた近況を明かした。

「カン・ジョンホ本人は引退の話を一切していない。野球をしたのは2019年が最後だ。面白いことにキム・ハソンはオフのトレーニングを一緒にしているそうなんだが、『彼(カン)はまだとてもうまい。リズム感がまだ残っている』と言っていた。僕はカン・ジョンホがまたプレーするとは思っていないけど、また野球をしたいのかもしれない」

 表舞台では65試合出場した2019年が最後で、メジャー、そして母国・韓国でもプレーできない。日本で再起のチャンスを探る可能性はあるのか。「分からない。(NPBでプレーする)チャンスは1度もなかったからね。ただ、彼は野球以外の問題が多すぎる。いい選手だったけどね」とジェホ記者。米韓通算185本塁打(KBO:139本、MLB:46本)を誇る韓国人内野手は、このまま“球界追放”となってしまうのだろうか。

(Full-Count編集部)

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