難病公表の2人、あえぐ新人王 プロ人生の分岐点にも…実力者が臨む覚悟の1年

中日・福敬登(左)とDeNA・三嶋一輝【写真:荒川祐史】
中日・福敬登(左)とDeNA・三嶋一輝【写真:荒川祐史】

中日・福敬登、DeNA・三嶋一輝は「胸椎黄色靱帯骨化症」で手術

 2023年に再起を期す選手は少なくない。過去の輝きを再び取り戻してほしいとファンも願っている。病気や故障、不調などで苦しんだ日々を乗り越え、大きな覚悟とともに向かう新たなシーズン。復活が期待される主な選手を取り上げる。

 2020年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得した中日の福敬登投手は昨季、36登板で2勝2敗3ホールド、防御率4.55にとどまった。シーズン終了後には、国指定の難病「胸椎黄色靱帯骨化症」を発症して手術を受けたことを公表。慎重に復活への道を歩んでいる。チームは今オフ、トレードでDeNAから砂田毅樹投手を獲得。競争が激しくなる中、左のセットアッパーの座を再び掴みにいく。

 DeNAの三嶋一輝投手も、昨年8月に福と同じ手術を受けた。2021年には59登板で23セーブを挙げて守護神として君臨したが、2022年は13登板にとどまり、5月以降は1軍から遠ざかった。今オフの契約更改の際には「同じような症状の選手たちを勇気づけられる投球をしたい。来年はアタマから改めて中継ぎのポジションを取りに行きます」と宣言。分厚い救援陣の競争に参戦していく。

 かつての“タイトルホルダー”たちも、再浮上しようともがいている。最優秀中継ぎ3度を誇る日本ハムの宮西尚生投手は2022年、キャリア最少の24試合登板。入団以来続けてきた50試合以上登板も14年連続で途切れた。2023年は38歳を迎えるベテラン左腕にとっては、正念場のシーズンとなる。

 2019年に新人王を獲得したソフトバンクの高橋礼投手は、過去2年で苦戦。2022年はわずか4試合登板だった。2018年に新人王になったDeNAの東克樹投手は、2020年をトミー・ジョン手術で棒に振り、2021年からの2年間でわずか2勝となっている。

 2022年には巨人の中田翔内野手が鮮やかな復活を遂げるなど、実力者はきっかけ一つで世界を変えられる。3月にはWBCが開催され“野球イヤー”となりそうな今季、華やかな舞台に戻ってきてほしい。

(Full-Count編集部)

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