再会した後輩・村上宗隆は「オーラが違った」　元コンビのルーキーが感じた“デカさ”

DeNAドラ2吉野光樹「新人で一番年上なので引っ張っていきたい」

　DeNAのドラフト2位ルーキー、吉野光樹投手（トヨタ自動車）が7日、神奈川県横須賀市の青星寮に入寮した。ドラフト後の昨年10月30日から開催された社会人日本選手権でトヨタ自動車が優勝した際に製作した記念Tシャツを持参したが、吉野はその大会では登板なしに終わっていた。

　熊本・九州学院高、上武大を経て、社会人の名門・トヨタ自動車からプロ入りを果たした吉野は24歳。8日から始まる新人合同自主トレを前に、「（DeNAの）新人で一番年上なので、引っ張っていきたい」と意気込んだ。

　安定感抜群の右腕だが、トヨタ自動車が現存チームの最多記録を更新する6回目の優勝を果たした日本選手権では、コンディション不良で登板なし。Tシャツには、表彰式後に投手陣全員で撮影した記念写真がプリントされている。「登板することはできませんでしたが、先輩方の背中を外から見ることができて学びと収穫がありました」と話すが、最後の大会でチームに貢献できなかった悔しさがなかったはずはない。「いい写真なので部屋着として着ます」という言葉から、トヨタ自動車で学んだことを胸にプロの世界で鬱憤を晴そうという強い意思がのぞいた。

　九州学院高時代には、1学年上に再びチームメートとなったDeNA・伊勢大夢投手、1学年下にヤクルト・村上宗隆内野手がいて、当時捕手だった村上とはバッテリーを組んでいた。昨年12月に熊本で行われた吉野の激励パーティーには、村上がサプライズ参加。また村上の3冠王祝賀パーティーには吉野も参加した。

「『（プロ入り）おめでとうございます』と言ってもらい、僕からは『よろしく。お手柔らかに』と言いました」と明かす。「村上はオーラが違いました。高校時代も凄かったですが、さらにパワーアップした感じで、体もデカくなっていました」と持ち上げつつ「対戦が多くなると思うので、楽しみです」と臆するところはない。

　大学、社会人を経由した間には何度かの怪我があり、紆余曲折があったが、だからこそ身についたものもある。日本球界きってのスターに上り詰めた後輩に、勝るとも劣らぬ輝きを放ってほしい。

（宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki）