NPB最強“勝てる”外野陣に全滅の危機…データで選ぶ「侍ジャパン」は実際とどう違う

オリックス・森友哉、ヤクルト・塩見泰隆、ソフトバンク・今宮健太、中日・岡林勇希(左上から時計回り)【写真:橋本健吾、小林靖、荒川祐史】
オリックス・森友哉、ヤクルト・塩見泰隆、ソフトバンク・今宮健太、中日・岡林勇希(左上から時計回り)【写真:橋本健吾、小林靖、荒川祐史】

「勝利への貢献」を示す「WAR」でベストの10人を選ぶと…

 3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた日本代表「侍ジャパン」が間もなく全容を現す。グラウンドに立つ10人、ベンチと合わせた30人には様々な組み合わせが考えられ、必ずしも「最も成績が良かった選手」の集まりとはならない。昨季の日本プロ野球で「どれだけ勝利に貢献したか」を基準に野手を選ぶと、どんなメンバーになるのだろうか。また実際のメンバーと、どれほどの違いがあるものだろうか。

 参照するデータは「WAR」だ。勝利貢献度ともいわれ、代替可能な選手を起用した時と比べ、どれだけチームの勝利に貢献したかを示す指標だ。セイバーメトリクスを用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)が算出したものを用いる。

 昨年、日本プロ野球で最高の数値を叩き出したのは、シーズン56本塁打を記録し史上最年少の3冠王ともなった村上宗隆内野手(ヤクルト)で10.3。もちろん三塁手は村上で決まりだ。

 2位は中日の岡林勇希外野手で6.8。最多安打を記録した打撃以上に、外野守備での貢献度が高い。走者の進塁抑止などが求められ、中日でも守る右翼に置く。3位はヤクルトの中堅を守る塩見泰隆外野手で、5.9を記録した。4位のオリックスからレッドソックスへ移籍した吉田正尚外野手は4.9。昨季は左翼より指名打者での出場の方が多く、こちらのポジションで選出する。

 5位は阪神の近本光司外野手だが、阪神で守る中堅にはすでに塩見がおり次点となる。6位はパ・リーグの本塁打王に輝いた西武・山川穂高内野手。4.7という数値で一塁手は決まりだ。以下、4.6の今宮健太内野手(ソフトバンク)を遊撃に、11年目で初の首位打者に輝いた松本剛外野手(日本ハム)が4.5で左翼に置く。守備で傑出した数値を残す源田壮亮内野手(西武)は4.4。遊撃には今宮がおり、こちらも次点となる。

 二塁で最高の数値を出しているのは浅村栄斗内野手(楽天)で4.2。捕手では西武からオリックスへ移籍した森友哉で3.7だ。走攻守の様々な面で勝利に貢献しているこのメンバー。メジャーリーガーも加わる実際の侍ジャパンには、何人が呼ばれることになるだろうか。

【表】データで選んだ侍ジャパン…“本物”には何人が入る?

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