マイナー契約から守護神、2軍の帝王も飛躍…“どん底”からMLBで活躍した日本人

日本では不遇だった柏田、大家の例…28歳の藤浪は今後どうなる?

 それが1997年にメッツの春季キャンプに“野球留学”すると、ボビー・バレンタイン監督に見初められそのままメッツへ移籍。左横手投げという希少性を生かし、メジャー35試合で3勝1敗、防御率4.31の成績を残した。翌年には巨人へ戻り、2005年まで在籍したものの、シーズン自己最多勝はメッツ時代の3勝だ。日本での通算成績は10年間で203試合に登板、4勝2敗1セーブにすぎない。

 メジャー5球団で202試合に登板し、通算51勝68敗の成績を残した大家友和投手も、渡米前の横浜時代は1軍通算34試合で1勝2敗という平凡な投手だった。1998年には2軍で最優秀防御率のタイトルを獲得したものの、オフにメジャー挑戦を球団が認めFAに。レッドソックスとマイナー契約を結んだ。

 米国1年目の1999年は2Aからのスタートも、3Aを経て7月にはメジャー初昇格。この年8試合に投げ初勝利も記録した。翌年は3Aで完全試合を記録し、メジャーでは13試合に投げ3勝6敗、防御率3.12。その後エクスポズ、ナショナルズ、ブルワーズ、ブルージェイズ、インディアンスと渡り歩き、主に先発として2桁勝利も3回記録した。

 藤浪の昨季1軍成績は16試合で3勝5敗、防御率3.38。状況としては斎藤隆に近いが、現在まだ28歳で、渡米当時の斎藤より8歳も若い。同じ地区のエンゼルスには、高校時代からライバルと見られた大谷翔平投手がおり、対戦の機会もありそうだ。力勝負のメジャーの舞台で、能力が再び引き出される可能性も高そうだ。

(Full-Count編集部)

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