190億円契約も転落した“不良債権” 3年間で5勝からの再起へ「額に見合う投球を」

レッドソックスのクリス・セール【写真:Getty Images】
レッドソックスのクリス・セール【写真:Getty Images】

通算114勝のセール復活なら…MLB公式「Rソックスの方向性が変わるかも」

 レッドソックスのエースながら“不良債権化”している通算114勝のクリス・セールは、再び輝くことができるのだろうか。MLB公式は、オールスター7度選出を誇り、2019年3月に2020年から5年総額1億4500万ドル(約190億8000万円)で契約延長した左腕が、3度の怪我を乗り越えたことを強調し「ハンプティ・ダンプティは元に戻った」と宣言したことを伝えた。

 21日(日本時間22日)に球団イベントに登場したセール。「ハンプティ・ダンプティ」はマザー・グースの詩に出てくる卵で出来た男のことで、詩の中では塀から落ちて粉々になり、元に戻ることはなかった。しかし「2023年は100%の状態で臨める」と、粉々に割れた殻をも元に戻せると自信を見せている。

 最近3年間でわずか14先発、投球回は57回1/3、5勝のみ。レッドソックスのローテーションで再びフル登板することについて、周囲が懐疑的な目を向けていることを、左腕自身も理解している。

 それでも「それよりも、チームメート、コーチ陣、チームの組織全体、そしてファンのためにやる気満々だ。彼らには借りがある。チームメートが期待した通りの、そしてフロント陣に払ってもらった額に見合うだけの先発投手になる義務があるし、見に来てくれるファンが払う額に見合うピッチングをする義務もある」と力強かった。

 2022年はロックアウト中に胸郭を疲労骨折して7月まで欠場。復帰から2先発目にライナーを左手の小指に受けて骨折し、8月には自転車事故で右手首を骨折してその後全休した。「もう不運は尽きたか?」と聞かれると「そう願うよ。いつもビクビクしていて、次はどんな悪いことが起きるのか待っているような状態だったんだ。健全とはいえない状態だったね」と振り返った。

 開幕戦となる3月30日(同31日)のオリオールズ戦にも「シーズン終盤の登板がなかったからオフに入ってからはいつもより早くキャッチボールを始めた。最近は遠投をしている。いい感じだが、あまり大声では言わないでおく」と密かな意欲を見せた。

「セールが2020年にトミー・ジョン手術を受ける前の状態に近い投球ができれば、最も激戦の地区ともいえるア・リーグ東地区最下位からの浮上を狙うレッドソックスの方向性が大きく変わるかもしれない」とMLB公式。今季の目標に中4日のローテーションを守ることを掲げ「今、いいスタートを切れる状態だ。スプリングトレーニングに入る時点で100%の状態なのは久しぶり。それだけでも興奮する」と話すセールが、チームのキーマンになりそうだ。

(Full-Count編集部)

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