戦力と練習を見れば「順位が見えてくる」 井口資仁氏が考える“野球の魅力”

3月にはメジャーキャンプも取材「現地でしか分からない情報を」

 日本ではダイエーとロッテのキャンプしか経験したことがないので、純粋に他球団のキャンプを見るのが楽しみですね。どういう環境、どんな雰囲気でキャンプが進んでいるのかは、それぞれチームのカラーが出ますから。戦力と練習を見れば、おのずと大体の順位が見えてくると考えています。

 3月のメジャー取材も楽しみにしています。監督になってからの5年間はコーチやフロントオフィスとミーティングを重ねたり、ファームの試合映像をチェックしたり、なかなかメジャーの試合を見る時間が取れませんでした。もちろん、日本人選手のいるチームやトップ選手たちの情報は知っていますが、なにせ30球団です。3月に改めて勉強し直してこようと思います。

 今年も吉田正尚(レッドソックス)、千賀滉大(メッツ)、藤浪晋太郎(アスレチックス)が新たにメジャーへ移籍しました。彼らがチームにどう溶け込んでいるのか、チームやファンはどんな期待を寄せているのか、実際にはどう評価されているのか、現地でしか分からない情報なども日本の皆さんにお届けしたいですね。あわせて、今年活躍しそうな若手選手も見つけてみたいですね。

 また、メジャー時代のチームメートや対戦相手たちが今、続々とメジャーやマイナーで監督やコーチに就任しています。彼らと再会するのも楽しみですし、日本からコーチ留学する人たちに会うのもまた楽しみです。今季レンジャーズ傘下ルーキーリーグのコーチとなった倉野信次は大学からメジャーに行くまで11年、同じチームで戦った仲間です。彼の奮闘ぶりを見るのも楽しみにしています。

 野球がこれから先も愛されるスポーツであるためには、やはり子どもたちにもっと野球と親しみ、楽しんでもらうことが大切でしょう。評論家として子どもたちが憧れるような野球界に盛り上げていきたいですし、OBとして子どもが気軽に野球をできるような環境作りにも努めていきたいと思います。僕にとっても新たな挑戦は始まったばかりですが、一人でも多くの人に野球の魅力が伝わるよう頑張ります。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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