ダルビッシュが作りたくなかった“悪しき前例” 異例の侍J初日合流を決断のワケ

報道陣に対応したパドレス・ダルビッシュ有【写真:編集部】
報道陣に対応したパドレス・ダルビッシュ有【写真:編集部】

「『僕、メジャーリーグでやっているから後で来ました』とはしたくない」

 パドレスのダルビッシュ有投手は4日(日本時間5日)、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、宮崎キャンプ初日の2月17日から侍ジャパンに合流する意図や思いを語った。この日、本拠地で行われたファン感謝イベントに参加し、日米の報道陣に対応した。

 スプリングトレーニングには参加せず、そのまま日本へ向かう。メジャー組では異例ともいえる早期合流が実現したことに「栗山さんとサンディエゴで食事をした際に、自分が宮崎から行くつもりですと言ったんですけど、自分の場合、最初からパドレス球団がいつから行くのと聞いてくれていたので、こっちに任されている状況だった」と背景を明かした。

 球団の意向が絡んだ選手は別として、ゴーサインが出ているのなら、わざわざスタートを遅らせる必要はない。そこにも一つの意図があった。「これから先いろんな日本人の選手がメジャーでプレーしながらWBCに行くと思うんですけど、『僕、メジャーリーグでやっているから後で来ました』ということにはなるべくしたくなかった」。メジャー組は“特別”という悪しき前例を作りたくなかったという思いもにじむ。

 チーム最年長としてリーダー的な役割も求められるが「特に迷惑をかけるとは思わないので」とさらり。「若い選手が自分のこと知らないので、変に遠慮してほしくないのはあります」と積極的にコミュニケーションをとっていく。米国代表はそうそうたるメンバーが並ぶが「スプリングトレーニングの延長としかみんな思ってない。そのへんもうちょっとリラックスしてほしい」と侍メンバーに“平常心のススメ”を説いた。

(Full-Count編集部)

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