近年の日本人打者は「勝負にならなかった」 それでも…吉田正尚、119億円契約の“勝算”

レッドソックス・吉田正尚(右)とブルーム最高編成責任者【写真:Getty Images】
レッドソックス・吉田正尚(右)とブルーム最高編成責任者【写真:Getty Images】

吉田正尚はイチロー以来の「突出した打者になる可能性」

 レッドソックスは「YOSHIDA」の獲得に“勝算”があるようだ。オリックスからポスティングシステムを利用してレッドソックスに移籍した吉田正尚外野手について、「イチロー以来最高の打者になる」と地元紙「ボストン・グローブ」が報じた。獲得の舞台裏についても紹介している。

 記事は、2001年にイチローがマリナーズに移籍して以来、およそ20年間で「多くの日本人投手がメジャーの舞台で活躍したが、打者の躍動はあまり見られなかった」と指摘。二刀流の大谷翔平投手については「ズバ抜けたスター選手」と絶賛しているものの、イチローに続いて名前が出てくるのは2003年にヤンキース入りした松井秀喜外野手。「カズ・マツイ(松井稼頭央)、最近ではショウゴ・アキヤマ(秋山翔吾)、ヨシ・ツツゴウ(筒香嘉智)らは勝負にならなかった」と辛口評価した。

 これまで、日本人野手はMLBへの適応に苦労する選手が多かった。その中でもレッドソックスは吉田の入念な調査を行い「突出した打者になる可能性がある」と大型契約での獲得を決めた。レッドソックスは「ヨシダ」を狙って、3年以上も前から主要なターゲットと認識していた。

 異国からのスカウティング情報をより確かなものにするため、昨季は完璧な“調査隊”を日本に送り込んだ。ケント・マツモト氏(日本担当スカウト)、ブレット・ウォード氏(環太平洋コーディネーター)ら多くのスタッフを日本に送り込み、アナリストも来日。レッドソックスが用いてきたデータを元に、日本球界で平均球速が上がってきた事象に対して「ヨシダ」のパフォーマンスがどう影響したかを見守ってきた。最終的にレッドソックスは「吉田が突出した打者になる可能性があり、イチロー以来最高の打者になる」と結論づけて獲得を決めた。

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