15歳息子の“疑問の目”に「俺、当事者やから」 ダルビッシュの背中を押した愛する家族

会見に臨んだパドレス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
会見に臨んだパドレス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

聖子夫人は「気持ち的にというところをすごく心配してくれていた」

 パドレスと新たに6年1億800万ドル(約142億円)で契約延長したダルビッシュ有投手が10日(日本時間11日)、本拠地ペトコパークで会見した。球団への感謝や新たな決意を語る中で、日頃から支えてくれている家族への思いも。愛息からの鋭い質問を受けた温かいエピソードも明かした。

 もはや142億円という報酬は二の次。球団からの信頼を6年という形にしてもらい、気に入っているサンディエゴの街に愛する家族と住み続けられるという未来を歓迎する。「やっぱり自分たちのフェーズとしても、一番大事な、お金がどうとかいうよりは、子どもたちの教育環境であったりとか、家族の居住の環境というのは何より一番の優先事項なので」と強調。「そういう意味でもこの6年、サンディエゴで野球をやりたいならずっといてもらってもいいですよっていうのは、この契約というのは自分たちにとってはすごく大きかったです」との思いを噛み締めた。

 メジャーでのキャリアと切っても切り離せない家族の存在。「決まって、昨日とかもおめでとうって言っていただきましたけど。基本的に妻(聖子夫人)は年数とか、お金がどうとかっていうよりは、自分ができるのかというか、気持ち的にというところをすごく心配してくれていたんですけど。先を見ずにやっていきたいということで」という。一方で、息子との微笑ましいやりとりも。

「15歳の息子に最初この契約をいただいたときにどう思うかって言った時に、『ほんとにパドレスでこんなにするの』って言われて、『俺、当事者やからそんなこと言うのやめてくれ』って言ったんですけど。本人がこの契約を取るかっていうのを聞いたときに『取る』って言ったので、自分たちはそれを決めました」

 実に42歳までプレーする覚悟を問われると「どこまでいけるかというのは分からないですし、最後の3年、4年というのは全く使い物にならないかもしれないですし」と、不確定な未来を受け入れる。「でもそこはあまり先は考えずに、本当に今までやってきたことを、去年のテンションでしっかり野球をやっていくということが大事だと思うので」。一日、一日、一球、一球、目の前の野球人生と真摯に向き合っていく。

(Full-Count編集部)

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