NPBでも適用開始の「大谷ルール」第1号は誰に? 高いハードル…日ハム新人に可能性

日本ハム・矢澤宏太(左)と上原健太【写真:荒川祐史】
日本ハム・矢澤宏太(左)と上原健太【写真:荒川祐史】

「先発投手兼指名打者」で起用される可能性を占うと…

 2023年度の野球規則改正が発表され、NPBでも今期からいわゆる「大谷ルール」が適用されることになった。エンゼルスの大谷翔平投手が、投打二刀流で活躍することでメジャーリーグがつくったこのルールは、1人の選手を「先発投手」と「指名打者(DH)」として起用でき、マウンドを降りてもDHとして打線に残れるというもの。ではこのルールの“恩恵”を受けそうな選手はいるのだろうか。

 注目は、日本ハムのドラフト1位ルーキー・矢澤宏太投手(日体大)だ。投手としては150キロを超える速球、打っては逆方向にも飛ばす長打力とバットコントロールを評価され“投打二刀流”として期待されている。現在行われている春季キャンプでも野手と投手の練習を並行して進めており、順調にいけば1軍で、投打に活躍する姿も見られるだろうか。

 また日本ハムでは上原健太投手も、昨季は投打二刀流に挑戦した。投手としては1軍で自己最多の25試合に登板し、3勝5敗、73回1/3を投げ防御率3.19の成績を残した。しかし、打者としては5打席に立ち、1安打を放ったのみ。このルールによって打者としての出場機会が増える可能性もあるだろう。

 オリックスの山崎福也投手は、交流戦でも安打を記録するなど、打撃が得意な投手として知られる。昨年の「SMBC日本シリーズ2022」第2回戦では、先発投手を任されて4回無失点、打者としては3回表の好機で先制適時打の活躍を見せた。「大谷ルール」適用も選択肢のひとつとなるかもしれない。

 野球規則は改正されたが、大谷選手のように投打に圧倒的な活躍を見せる選手がいなければ「大谷ルール」が活用される場面は少ないだろう。今後、大谷選手に続く二刀流の選手が現れるのに期待したいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」木村圭)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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