WBCで山本由伸は「一番キツい所で投げて」 専門家が提言する“まさかの”役割

オリックス・山本由伸【写真:宮脇広久】
オリックス・山本由伸【写真:宮脇広久】

際立つブルペンでの存在感、まずは中国との初戦に先発が考えられる

 パ・リーグ3連覇を狙うオリックスのエースで、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも日本代表「侍ジャパン」のキーマンとなるのが山本由伸投手である。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、オリックスの春季キャンプを訪れ現状をチェック。WBCでの起用法も探った。

 12日にブルペン入りした山本は、頓宮裕真捕手を相手にストレート、シュート、カーブ、カットボール、フォークを取り混ぜ34球を投じた。興味深かったのは1球1球、「強さあり?」「伸びあり?」「ちょいシュートした?」などと、捕手へ詳細に確認しながら投げていたこと。また、同じフォークでも「右打者のアウトローに落ちるフォーク」、「ゾーン(ストライクゾーン内)のフォーク」と宣言した上で投げ分けていた。

 野口氏は「ブルペンでこれほど捕手とやり取りをしながら投げるピッチャーを、私は見たことがありませんでした。今時の勝てるピッチャーの調整とは、こういうものなのですね」と舌を巻いた。

 今回のWBCで、日本の開幕戦は3月9日の「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」の中国戦(東京ドーム)となる。野口氏は「独特の雰囲気に包まれる開幕戦の先発には、山本がふさわしい。少なくとも現役メジャー組を除けば、間違いなく一番の実力者。山本で快勝しチームに勢いをつけたいところでしょう」と予想する。

2009年の大会ではダルビッシュが途中でクローザーに“転向”

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