育成落ちや独立リーグ移籍も…揃って活躍は“激レア” ドラフト「ビッグ3」のその後

巨人・中田翔【写真:小林靖】
巨人・中田翔【写真:小林靖】

2007年の「ビッグ3」中田、唐川、由規の現役生活は後半に

 濱田のプロ野球生活は苦しみの連続となった。2年目の2014年には1軍初先発で初完封。この年5勝を挙げたが、これが最高成績となる。肩肘の故障も続き、2016年オフには育成選手に。2019年オフに支配下に復帰し、2020年には7試合に登板したものの、昨オフ戦力外通告を受けた。1軍通算28試合で5勝7敗に終わった。

 2007年のドラフトでも「高校ビッグ3」と呼ばれた選手がいた。大阪桐蔭高の中田翔内野手、成田高の唐川侑己投手、仙台育英高の佐藤由規投手だ。佐藤は5球団競合からヤクルトへ。中田は4球団競合の末に日本ハムへ。唐川は2球団競合からロッテへ進んだ。

 最初に飛び出したのは唐川だった。3人の中では最初に1軍登録され、1年目から5勝。2011年には2桁の12勝を挙げた。その後リリーフに転向し、今も投げ続ける。昨季までの通算成績は333試合で78勝73敗、68ホールド。防御率3.71。プロ16年目はどんなシーズンになるだろうか。

 早熟ぶりでは「由規」を登録名とした佐藤も負けていなかった。150キロ台後半の直球を武器に、1年目から2勝。3年目の2010年には、当時の日本人最速となる時速161キロを計時し、2桁の12勝を挙げた。ただその後は右肩痛に悩まされ、2015年オフには育成契約に。2018年には戦力外通告から合同トライアウトを経て楽天へ移籍した。ここでは1試合に投げただけで、2021年からはNPBを離れてBCリーグの埼玉武蔵入りしている。

 中田はファームでじっくり育成する方針がとられ、1年目は1軍出場がなかった。2年目もイースタン・リーグ記録となる30本塁打したものの、1軍では22試合で本塁打はなかった。3年目に1軍定着し9本塁打。広い札幌ドームを本拠としながら、4年目からは10年連続で2桁本塁打を打つ強打者となった。2021年にはチームメートへの暴力が発覚し巨人へ無償トレード、この年は計7本塁打に終わったが、昨季は巨人の4番にも座り24発。通算288発とし300本塁打も見えるところまで来ている。

(Full-Count編集部)

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