TJ手術から2年…専門家も惚れ惚れ「球がもうひと伸びする」 目を引いた“力強さ”

DeNA・平良拳太郎【写真:荒川祐史】
DeNA・平良拳太郎【写真:荒川祐史】

自身もTJ手術の経験を持つ五十嵐氏「僕の時代よりだいぶ進化している」

 自身もトミー・ジョン手術の経験を持つ五十嵐氏は「僕の時代より手術やリハビリがだいぶ進化しているので」と前置きしながらも、術後の歩みについてこう語る。

「術後1年目はまだ肘が馴染まずに、投球内容にムラが出てしまう。実戦登板を重ねながらそのムラを減らしていく作業が続き、術後2年目くらいになると徐々に肘のことが気にならなくなってきます。今日見た感じでは、平良投手も気にすることなく投げられている様子。バランスよく投げられていました」

 ここから大切になるのは「ブルペンで見せたような投球を、心身ともに高い負荷がかかる試合で再現できるか」。ブルペン映えする投手で終わらないためにも、課題を持って登板に臨むことも重要になるという。「投げながら感じたことを、いかに次の登板に生かせるか。より良いピッチングを試合で作りあげていけるといいですね」。

 右肘を負傷する前は、先発左腕の多いローテの中で貴重な右腕として評価を上げていた。プロ10年という節目を迎える今季、再び存在感を光らせる準備は整ってきたようだ。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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