3連覇目指すヤクルトの“大穴” 球団OBが占う守護神争い、0セーブ男浮上の理由

ヤクルト・大西広樹(左)と木澤尚文【写真:荒川祐史】
ヤクルト・大西広樹(左)と木澤尚文【写真:荒川祐史】

五十嵐亮太氏に強い印象を残した木澤と大西

 2016~2018年の広島以来5年ぶりとなるセ・リーグ3連覇を目指すヤクルト。開幕まで約1か月と迫る今、昨季38セーブを挙げたスコット・マクガフ投手に代わる新守護神は誰になるのか注目されている。24日の浦添キャンプでは、クローザー候補が続々とブルペン入り。球団OBで野球評論家の五十嵐亮太氏は「みんな内容のある投球ができていた」としたが、その目には2投手の存在が強く印象づけられたようだ。

 1人目が2020年ドラフト1位の木澤尚文投手だ。プロ2年目の昨季は救援として55試合に投げ、チームトップタイとなる9勝(3敗)をマーク。リーグ連覇に大きく貢献した。マクガフの後継に名乗りを上げている右腕はこの日、勢いのあるストレート、シュート、カット、フォークを投げ込み、キャッチャーミットから乾いた音を響かせた。

 捕手の後ろからブルペン投球の様子を見守った五十嵐氏は「木澤が良かったですね。なんだかメジャーリーガーを思わせる投げ方でした」と賛辞。さらには新たに挑戦しているという球種についても言及した。

「このキャンプでは新たにチェンジアップを練習しているそうです。横に曲がるカット、落ちる球としてフォークを持っているので、緩急で投球の幅を広げるための挑戦。今日もブルペンで投げていましたが、いいブレーキのかかったチェンジアップだったと思います。打者の左右で反応を見ながら使い分けをするのでしょう。チェンジアップが加われば、また手強い投手になると思います」

 もう1人、五十嵐氏の目に留まったのは4年目の大西広樹投手だ。過去3年間で81試合に登板しているものの、まだセーブを記録したことはない。ブルペンで力強い投球を見せた右腕は、自身でアウトやボールカウントなど状況を声に出して設定。ミットに収まった場所から打者の反応や打席結果も予想する“考えるブルペン”を実施した。五十嵐氏は「投げる球の質が良くなっている」と話し、その理由についても明かした。

4年目の大西が進化している理由…五十嵐氏との共通点が

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