貧打の中日に大砲候補“飽和状態” 立浪監督もウハウハ…活況すぎる“第4の男”争い

中日・ブライト健太【写真:小西亮】
中日・ブライト健太【写真:小西亮】

2年目ドラ1ブライト、現役ドラフトで加入の細川が存在感

 貧打が課題の中日で、外野が“活況”だ。3枠はほぼ確定状態だが、第4の男になるべく大砲候補たちが威勢のいいスイングを連発。レギュラーも食おうかというアピールが始まり、立浪和義監督にとってはうれしい状況が生まれている。

 昨季に最多安打を獲得して一気にブレークした岡林勇希外野手の中堅、通算2000安打まで115本としている大島洋平外野手の左翼はほぼ確定的。さらに新助っ人のアリスティデス・アキーノ外野手は26日の広島とのオープン戦で弾丸1号を放つなど、ここまでは前評判通り。よほどブレーキがかからない限りは、右翼の定位置が見えてくる。

 そこに割って入るべく、若手たちがキャンプから躍動している。まずは2年目ドラフト1位のブライト健太外野手。キャンプは2軍スタートとなるも、いきなり2試合で4本塁打。打棒で1軍を掴んだ後も、阪神との練習試合で昨季の投手3冠の青柳から先頭打者本塁打を放ってみせた。苦しかったルーキーイヤーをへて、覚醒を遂げようと奮起を続ける。

 新戦力も目立っている。現役ドラフトでDeNAから移籍した細川成也外野手は、26日の広島戦で、2回にオープン戦1号ソロ。キャンプ中には立浪監督も「私が迷うくらい、どんどん自信をつけてもらいたい」と期待していた24歳が、新天地で元気がいい。

 レギュラー格3人の牙城を崩すのはたやすくないが、ベンチ要員も頼もしいに越したことはない。セイバーメトリクスを用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、リーグ平均の選手を起用した時と比べてどれだけ得点を増減させたかを示す指標「wRAA」で、中日の代打は-15.8。リーグワースト2位だった。

 ここぞの場面で出てくる打者に怖さがあれば、試合終盤で試合をひっくり返せる可能性も出てくる。なによりチームの総合力も底上げされる。主力を続々と放出し、チームが変わる今季。立浪ドラゴンズが、巻き返しの兆しを見せ始めた。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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