鈴木誠也離脱で“大穴”も…牧原加入が生むメリット 栗山監督が重視した“作戦の幅”

ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】

栗山監督もユーティリティに期待「絶対的な切り札となってくる」

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕が今月9日に迫る中、野球日本代表「侍ジャパン」は本来の構想が大きく変わる事態になった。2月28日に鈴木誠也外野手(カブス)が左脇腹痛で出場辞退。代わりに牧原大成内野手(ソフトバンク)が緊急招集された。主砲の離脱が大きな痛手なのは間違いないが、牧原の加入が侍ジャパンの野球の幅を大きく広げる可能性も秘めている。

 鈴木は2019年のプレミア12、2021年の東京五輪にも4番として出場。MLB組との橋渡し役、精神的支柱としても期待されていた。栗山英樹監督も「鈴木誠也選手の代わりというのは日本の野球界には(いない)」「調整するにあたって負担をかけたことは本当に申し訳なかった」と話すように、頼っていた部分は大きいだろう。

 新たに招集された牧原は、鈴木とは大きくタイプが異なる。昨年は中堅だけでなく、二塁、三塁、遊撃で先発出場。規定打席にわずか2打席足りなかったが、打率.301と結果を残した。鈴木のような長打力はなく、外野登録の4人と牧原を含め全て左打者となったが、栗山監督が「絶対的な切り札となってくる」「ものすごく作戦の幅が広がるのは事実」とプラスに捉えるように、鈴木とはまた違ったメリットもある。

中堅だけでなく、源田のバックアップとしての役割も

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