ダルビッシュに続き…期待される“大谷塾”効果 元同僚証言「プロに影響を与える人」

侍ジャパン・大谷翔平【写真:荒川祐史】
侍ジャパン・大谷翔平【写真:荒川祐史】

フリー打撃で9本の柵越え、若手がスマホで動画撮影

 野球日本代表「侍ジャパン」でメジャーリーガーたちが存在感を見せている。2月の宮崎キャンプでは、ダルビッシュ有投手(パドレス)が連日、“ダルビッシュ塾”を開講。若手に技術を伝えるシーンが何度も見られた。3日から大谷翔平投手(エンゼルス)が合流。試合に出ていないにもかかわらず、フリー打撃で衝撃の打球を飛ばすなど、存在感を示している。それだけでなく、“大谷塾”も開講。侍ジャパンに与える影響は大きそうだ。

 中日との壮行試合「カーネクスト侍ジャパンシリーズ 名古屋」(バンテリンドーム)では、侍ジャパンは苦しい戦いを強いられた。3日は2-7と大敗し、4日もリベンジこそ果たしたが、サポートメンバーを除くと安打を放ったのは近藤健介外野手(ソフトバンク)と岡本和真内野手(巨人)のみ。打線がつながらなかった。

 宮崎では、ダルビッシュが変化球を教えたり、代表初選出の宇田川優希投手(オリックス)を気遣ったりと投手陣の精神的支柱として機能していた。3日の中日戦こそ崩れたが、2月のソフトバンク戦も含め、多くの投手が投手陣はWBC球への対応も見せてきている。

 28歳になった大谷も若手の手本としての姿を見せている。4日、フリー打撃では27スイング中9本の柵越え。バンテリンドームの5階席まで飛ばした。ケージの後ろから侍ジャパンの選手たちがスマホ撮影をするなど見学。背中を見て学べと言わんばかりのスイングだった。

 大谷は、3日の練習から直接球場入りしたため、まだ深く交流できていない選手もいる。ただ、すでに左腕・松井裕樹投手(楽天)に“大谷塾”を開講するシーンもあった。苦戦する松井に「前傾を意識した方がいいよ」とアドバイス。肩を抱くなど気遣いも見せた。日本ハム時代の同僚・近藤健介外野手(ソフトバンク)も「プロに影響を与える人」と信頼を置く。

 宮崎キャンプでダルビッシュが若手に技術指導をしていたとき、厚澤和幸投手コーチが「選手が知りたい情報ならどんどん教えてほしい」と伝えていた。ダルビッシュ塾に続き、大谷塾も活発になれば――。侍ジャパンへの好影響は計り知れない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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