無念の辞退から6年 大谷翔平のWBCにかける積年の思い「優勝できればこれ以上ない」

前日練習に臨んだ侍ジャパン・大谷翔平【写真:Getty Images】
前日練習に臨んだ侍ジャパン・大谷翔平【写真:Getty Images】

中国戦で投打同時出場「大きい舞台で初戦を任されることに対して責任感」

 これが日の丸のプレッシャーなのか。いつも飄々としている大谷翔平の言葉に、どこか緊張感が感じられた。8日の会見前、栗山監督から世界一へ向けた先陣を託された。それだけではない。国際大会でのリアル二刀流も初めてだ。

「1番最初の試合は高鳴り、緊張はあると思います。明日ももちろんあると思います。こういう大きい舞台で初戦を任されることに対して責任感を持っている。しっかりとまずは自分自身、楽しみたいなと思っているので、その準備をしていきたい」

 ずっと目標にしてきた大舞台だ。花巻東高時代に作った人生目標シート。23歳と27歳の欄には「WBC日本代表」とはっきり記してきた。だが、全てが思い通りに進むわけではない。2017年大会は右足首痛で出場を辞退。「体調管理は本当に大事だなと思い知らされました」。二刀流の表情は明らかに沈んでいた。

 2018年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、翌2019年には左膝を手術。新型コロナウイルスの影響で開催が延期となり、29歳シーズンでようやくWBC出場のチャンスが巡ってきた。6年前とは明らかに違う。この日の会見では自信に満ちた表情で言い切った。

「フィジカルは今までで一番良いんじゃないかなと思います。体調面に関しては明日になってみないと、その日の調子は分からない。現時点では申し分ないかなと思ってます」

栗山監督と共に頂点へ「特別な思い」

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