WBCは「新しい世界を見せてくれる」 超一流選手と触れて感じた“伝えること”の魅力
TBS石井大裕アナが明かすゲレーロ一家らとの交流
日本、韓国などが戦う「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 1次ラウンド 東京プール」は日本が4戦全勝を飾った。大混戦だったプールAはキューバ、イタリアが準々決勝に進出。米国が属するプールC、ベネズエラ、ドミニカ共和国などのプールDにも侍ジャパンの強敵が控えている。舞台を米国フロリダ州マイアミのローンデポ・パークに移して行われる準決勝はTBS系列が生中継することになっており、TBS石井大裕アナウンサーはこちらの取材も抜かりなしだ。
ドミニカ共和国代表のマニー・マチャド内野手(パドレス)、昨季新人王のフリオ・ロドリゲス外野手(マリナーズ)、米国代表のマイク・トラウト外野手(エンゼルス)、ムッキー・ベッツ外野手(ドジャース)……。石井アナの“取材範囲”はかなり広い。インタビューを通じてどの選手にも食い込んでおり、エピソードネタも多くつかんでいる。「僕は人間への興味というのがすごく強いのかもしれません」。出会いをきっかけに選手の生き様まで深く知りたいと考えてしまうそうだ。
「僕が15年前にメジャーリーグの取材を始めた時、エンゼルスのゲレーロ選手(ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.内野手の父)と親交を深めて、ドミニカ共和国の彼の家にお誕生日会とかで招待されて、彼のお母さんと一緒に料理を作ったりお手伝いをしていた時、ちっちゃい子どもたちが走り回っていた。それがゲレーロJr.だったんです」。これも熱心な取材がもたらしたもの。今回のWBCは怪我のため出場辞退となったゲレーロJr.だが「大きくなったなって思いますし、今になってそういう姿を見られることはとても素敵なことだと思います」と話した。
2017年の第4回WBCでは、ドジャースタジアムでの準決勝でオランダにサヨナラ勝ちしたプエルトリコの取材中に水を浴びるハプニングもあり、当時、話題にもなった。「グラウンド上で監督をインタビューしている時、ウォーって選手が盛り上がってきて、お前も一緒にかかれって、大きなスポーツ飲料が入っているヤツを……。ベットベトになってスタイリストさんには大変ご迷惑をおかけしましたね」。これも石井アナがプエルトリコの選手たちと親しくなっていたからこその出来事だった。
強肩捕手で知られた当時のプエルトリコ代表、ヤディアー・モリーナ捕手(元カージナルス)とは、その兄でサンフランシスコ・ジャイアンツなどで活躍したベンジー・モリーナ捕手、レイズなどでプレーしたホセ・モリーナ捕手とのつながりがあったという。「モリーナ3兄弟とは長男のベンジーからたいへん親しくさせていただいて、いろいろ取材させてもらったんで……」。そんな関係もあってプエルトリコ代表に入り込み“歓喜のシャワー”にも出くわしたわけだ。今回モリーナはプエルトリコの監督として臨んでいる。