侍ジャパンが米国で初の全体練習 栗山監督はメキシコ警戒「飲み込まれないようにしたい」

侍ジャパン・栗山英樹監督【写真:荒川祐史】
侍ジャパン・栗山英樹監督【写真:荒川祐史】

準々決勝のプエルトリコ戦では4点差逆転のメキシコ、「掛け算のようなチーム」と形容

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝ラウンドを戦う野球日本代表「侍ジャパン」は現地時間18日(日本時間19日)、米国フロリダ州マイアミの大学施設で渡米後初の全体練習を行った。現地メディアも視察する中、選手たちは青空のもと、約1時間半ほど汗を流した。栗山監督は前日(17日)に劇的な逆転勝利を収めた準決勝の相手、メキシコについて警戒心を強め、「野球の凄さに飲み込まれないようにしたい」と国際大会の雰囲気に負けない戦いをすることを誓った。

 フロリダの晴天で練習を終えると栗山監督は気持ち良さそうに汗をぬぐい、報道陣の取材に対応した。準決勝の相手になったメキシコは準々決勝でプエルトリコに序盤4点のビハインドから撃破。意気込みを問われると「ここまでくると本当に魂のぶつかり合い。力の差があるとかそういうものではない。いろんなことが起こる。そういう戦いこそが野球の凄さなので、それに飲み込まれないように、そういう形の試合ができるようにしっかりやっていきます」と厳しい戦いになることを想定した。

 メキシコはランディ・アロザレーナ外野手(レイズ)らがメジャー組も多く在籍する。テレビで配球などを確認し「いい選手、何人もメジャー組がいますけれど、1対1の戦いではない中で掛け算のようなチームになっているので、しっかりと分析しながらできる限りのことをやっていきます」と束になると一気に襲いかかってくるチーム力を警戒した。

 また、先発は大谷翔平投手の同僚でもある、エンゼルスのパトリック・サンドバル投手が予定されている。「投げっぷりがいいよね。相手にすると嫌ですね」と印象を語った。練習中には大谷と長い時間話し込むシーンも見られた。情報の共有をしていたようにも見えたが「(大谷と話をしていた?)まあ、まあ、まあ、そのうちゆっくりとね」と言及は避けた。

 米国に来ても注目度は変わらない。練習場には米メディアの姿も。会場のローンデポ・パーク周辺には出場国のファンたちの姿があり、熱は高まっている。「自分の国の威信をかけて魂かけてくるからどうなってもおかしくないし、僕らがやられてもおかしくないっていう感じになっている。ただ勝たなくてはいけないところもある」と熱を感じながらも、静かに闘志を燃やしていた。

 渡米して2日が経つが監督自身は時差ぼけがまだあるという。「選手たちは全然、大丈夫みたい。若いっていいね」と笑った。選手たちはいい状態で米国で調整ができている。世界一まで残り2試合。「あと2試合なので、皆分かってくれていると思いますけど、野手も全員でいきます」と“総動員”で挑んでいく。

(Full-Count編集部)

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