ダルビッシュ、サヨナラを予感「終わる雰囲気なかった」 ベンチで「声枯れていました」

ベンチで笑顔を見せる侍ジャパン・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
ベンチで笑顔を見せる侍ジャパン・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

試合前の円陣で声出し「単純に感じていることを伝えた」

 野球日本代表「侍ジャパン」は20日(日本時間21日)、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝のメキシコ戦(ローンデポ・パーク)に6-5で劇的サヨナラ勝ちを収めた。登板機会がなかったダルビッシュ有投手(パドレス)はベンチから声援を送りナインを鼓舞。逆転での決勝進出に「(試合後)最初はかなり声枯れていました」と笑顔で振り返った。

 侍ジャパンは1点ビハインドの9回、先頭の大谷翔平投手(エンゼルス)が二塁打で出塁し、吉田正尚外野手(レッドソックス)が四球を選んだ。無死一、二塁のチャンスで、ここまで4打数無安打3三振と苦しんでいた村上宗隆内野手(ヤクルト)が左中間フェンス直撃のサヨナラ打を放った。

 16日の準々決勝イタリア戦(東京ドーム)で救援登板したダルビッシュは、この日登板なし。「特にどういう思いをというか、単純に感じていることを伝えた」と試合前の円陣では声出しを行い、ナインの士気を高めていた。

 常にビハインドという苦しい展開だったが、自身もベンチからナインに声をかけた。佐々木朗希投手(ロッテ)が4回に先制3ランを浴びた後には、ベンチから出迎え背中をポンと叩きねぎらった。9回でも「暗いというか、終わるような雰囲気ではなかった」と振り返り、「初球を大谷くんが打ってくれたのは、そこも大きかった」と頼れる二刀流に感謝した。

 劇的勝利での決勝進出。試合後はダルビッシュも喜びをにじませた。「もちろん嬉しいですし、チームもすごく雰囲気がいい。かなり声出したので今はだいぶ戻ってきましたが、最初はかなり声枯れていました」と笑顔だった。また、21日(同22日)の米国との決勝は先発が今永昇太投手(DeNA)と発表され、自身の登板については「まあ正直ちょっと全くわからないです。試合展開とかにもよるでしょうし」と明言を避けた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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