決勝戦に「僕は出ない方がいい」 まさかの回答…山川穂高が考える“代打の美学”

8回に犠飛を放った侍ジャパン・山川穂高【写真:Getty Images】
8回に犠飛を放った侍ジャパン・山川穂高【写真:Getty Images】

準決勝では8回に1点差に迫る打点も「ホームランを目指して犠飛になった」

 野球日本代表「侍ジャパン」は20日(日本時間21日)、米フロリダ州マイアミのローンデポ・ボールパークで行われた「第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」準決勝のメキシコ戦で、劇的なサヨナラ勝利を飾った。9回の攻撃が印象強いが、8回に山川穂高内野手の左犠飛で奪った1点が非常に大きかった。試合後、代打という難しい役割について「僕が出ない方がいいんです」と明かした。

 終盤に2点差に広げられ、追い詰められた8回の侍ジャパン。8回1死二、三塁から代打に送られた山川はいい当たりの左翼へ飛球だった。試合後は「ああいう場面で回ってくるのが代打。経験もないので、まぁまぁキツいんですけどね」と表情を緩めた。

 出ない方がいい――。その本心は「代打は(出番が)勝っている時じゃなくて、負けている時。決勝も勝つだけなので、できれば、僕が出ない展開の方が、良いのではないかなと(笑)。僕が出るということは負けているということですから」と説明した。

 スタメンでも代打でも、打席に向かう心構えは同じ。この日の犠飛にも「僕はホームランを打つという最高の結果を目指して、犠牲フライになった。タイミングさえ合えば、絶対に打てると思っているので」と頼もしい。

 21日(同22日)には、米国代表との決勝戦。山川は「出たら頑張ります。本当は出ない展開で勝った方が良いかなと思います」。見据える頂点へ「明日、負けたら意味がない。そういう展開で代打で回ってきたら、ひっくり返しますよ。明日も絶対に勝つ。どんな形でも貢献するのがジャパンの在り方」と気持ちを引き締めた。

(Full-Count編集部)

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