吉田正尚は「頭のいい選手」 メジャー1号生んだ“準備”を監督絶賛「学ぶ姿勢がある」

2ランを放ったレッドソックス・吉田正尚【写真:ロイター】
2ランを放ったレッドソックス・吉田正尚【写真:ロイター】

オープン戦最終戦で通算116勝右腕から中堅右へ逆転2ラン

■ブレーブス 7ー5 Rソックス(オープン戦・日本時間29日・フォートマイヤーズ)

 レッドソックスの吉田正尚外野手が28日(日本時間29日)、フロリダ州フォートマイヤーズで行われたオープン戦最終戦となるブレーブス戦に「4番・左翼」で出場し、オープン戦1号2ランを放った。初回に通算116勝のベテラン右腕・モートンが投じたツーシームを豪快に中堅右に運ぶ逆転弾。高めに浮いた失投を見逃さず、鋭く振り抜いた。コーラ監督は「(モートンは)緩急を操るリーグで最もタフな投手の一人。吉田は速球を仕留めた」と目尻を下げた。

 3回1死二塁で迎えた第2打席ではモートンから四球を選んで出塁。コーラ監督は「四球はいい兆候。彼は打席で何をすべきか分かっている。今シーズン、彼がどのような働きを見せてくれるかとても楽しみ」と期待を寄せた。

 WBCでは大会新記録の13打点を挙げるなど勝負強い打撃はチーム内でも話題になった。コーラ監督は、勝負強さは研究熱心な姿勢から生まれていると考えている。「(オープン戦の)試合前と打席の前にスカウティング・レポートを熱心に学ぶ姿勢がある。とても頭のいい選手。また、得点圏でやるべきことを理解している。打ち上げたり、逆方向を狙ったり、状況に応じた打撃ができる」と高く評価する。

 メジャーでは初めて見る投手との対戦が続いていくため、オープン戦ではコーチから事前に投手の球種などのデータを聞いて、打席で確認する作業を積み重ねた。吉田は27日(同28日)のオープン戦後に「スピード感だったり、いいピッチャーだったら93マイル(約150キロ)でもそれが95(約153キロ)、96(約154キロ)に感じるだろうし、そういう違いをどう感じるか。そこに対応していくのがこれからのテーマ」と話していた。

 移籍1年目のキャンプはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でチームを離れた時期があり、大学生との練習試合を除けばオープン戦は6試合目の出場だったが、力強く締めくくった。吉田は「WBCの期間もありましたので、全部通していられたわけではないですが、うまく調節しながら乗り越えられたかなと思います」と振り返った。

 30日(同31日)に本拠地・ボストンで迎えるオリオールズとの開幕戦から162試合という長丁場のシーズンが始まる。「怪我なく1年間戦って、ワールドシリーズというところがチーム最大の目標だと思いますので、最後まで完走したいと思います」。大きな期待を背負って、新たな一歩を踏み出す。

(Full-Count編集部)

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