チェコ代表が感激した“日本文化”「人間性が現れた」 162キロ死球も「素敵なこと」

佐々木朗希から死球を受けたチェコ代表のウィリー・エスカラ【写真:荒川祐史】
佐々木朗希から死球を受けたチェコ代表のウィリー・エスカラ【写真:荒川祐史】

佐々木朗希から死球を受けたエスカラ、その後のファンの対応に感激

 3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、初出場のチェコ代表の奮闘と、生まれた日本との絆が注目された。佐々木朗希投手の剛速球を膝に受けたウィリー・エスカラ外野手のインタビューが、昨季プレーした米マイアミ大学のウェブサイトで紹介され、佐々木朗から後に受けた謝罪を「彼の人間性が現れた行動だ」と絶賛している。

「エスカラが語る信じられない体験」と題したインタビューで、エスカラはWBCでの様々な体験を振り返っている。その中でも佐々木朗との様々な“やり取り”が忘れられないようだ。

 エスカラは3月11日の1次ラウンドで、佐々木朗希から膝に162キロの死球を受けた。打席に倒れ込んだエスカラが一塁に向かうと、スタンドを埋めたファンから拍手が贈られた。「ただ立ち上がっただけなのに、ファンから受けた歓迎はクールだった。こんな経験をしたことがない。次の回にレフトの守備位置についたら、ファンは自分に向かって手を振って、僕が大丈夫かどうか聞いてくれた。とても素敵なことだった」と振り返っている。

 さらに、佐々木朗は翌日、宿舎でお菓子が詰まった袋を手に、エスカラに直接謝罪しに訪れた。「私はそんなことを想像もしていなかった。間違いなく、なんの悪意もなかった。彼はただ、偶然にも失投してしまっただけ。野球選手が当てられることは、しょっちゅうあることだけど、彼の人間性が現れた行動だ」と意外な行動を絶賛した。さらに「それは一般的な日本文化にも言えること」と話したという。

 日本での体験は、エスカラに新たなエネルギーを与えたようだ。佐々木からのプレゼントを「僕は同僚や家族にまでたくさん配っているんだ。本当にどれもおいしかったよ」と振り返り「2026年もプレーするというモチベーションが増している」。チェコは今大会の順位から、次回大会は予選免除での本大会出場となる。3年後の佐々木朗との再戦があるだろうか。

(Full-Count編集部)

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