DeNA平良、888日ぶり白星が持つ意味 手術から復帰…“TJブラザーズ”に波及効果も

DeNA・平良拳太郎【写真:宮脇広久】
DeNA・平良拳太郎【写真:宮脇広久】

21年にTJ手術…DeNA平良が2年ぶり1軍登板で今季チーム初勝利をもたらした

■DeNA 2ー0 巨人(5日・横浜)

 DeNAの平良拳太郎投手が5日、本拠地・横浜スタジアムで行われた巨人戦に先発し、6回無失点の快投。チームに開幕4戦目にして初白星をもたらし、自身も2021年の右肘内側側副靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を経て、2020年10月29日の巨人戦(横浜スタジアム)以来888日ぶりの勝利を挙げた。

 僅差の展開だったが、古巣の巨人を圧倒した。三浦大輔監督が「光(伊藤光捕手)のリードもあったが、ストライクゾーンを広く使いながら攻めてくれた」と評した通り、高めの力強いストレートで空振りやファウルを稼いだかと思えば、低めのシンカーを振らせ、ボールゾーンからストライクゾーンへ飛び込むスライダーで相手の虚を衝いた。

 6回85球で4安打7奪三振無失点。三浦監督を「手術前は100球に達する前に、5回くらいから球が上ずってきたところをやられるケースがあったが、手術前より状態が良くなって戻ってきてくれたと思います」と驚かせた。

 特に本人が手応えを感じたのは、140キロ台中盤のストレートで、球速以上に威力があった。「光さんのリードに引っ張ってもらいました。結構サインに首を振っていたのですが、試合途中に『もっと自分の球を信じて来い。おまえが思っているより、いい球が来ているから』と言ってもらえて、そこからはミットを目掛けて投げ込むだけでした」と振り返った。

 初回2死一塁で4番の岡本和真内野手を迎えた時には、カウント1-0から内角のスライダーでストライクを取り、インハイの速球を2球続けて空振りとファウルを稼ぐと、最後は一転、外角低めの146キロで見逃し三振に仕留めた。

 1軍公式戦登板自体が一昨年4月8日の中日戦(バンテリンドーム)以来2年ぶり。この日は6回で降板したものの、余力はあった。3月15日の阪神とのオープン戦では先発して5回113球を投げており、スタミナに不安はない。

田中健二朗、東克樹とともに「TJブラザーズ」と称する

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