5試合で5人起用…DeNAの遊撃争いが超激化　ドラ3新人を指揮官称賛「うまくつないだ」

駒大では主に二塁、開幕戦では三塁…50メートル5秒7の俊足

　三浦監督は「打点を挙げた宮崎もそうですが、佐野がしっかり出塁し、林が本当にうまく後ろの宮崎へつないでくれたことが大きかった」と殊勲者としてルーキーの名前を挙げることを忘れない。石井琢朗チーフ打撃コーチも「ヒットは出ていない（6打数無安打1四球2犠打、5日現在）が、ああいうところが彼の持ち味というか仕事で、その辺は評価しています」とうなずいた。

　DeNAの打順は、昨年は佐野、牧、宮崎でクリーンアップを組むことが多かったが、今年は1番・佐野、2番・宮崎と首位打者経験者を頭に並べるのが基本形となっている。

　石井コーチは「賛否両論があるようですが、僕は“あり”だと思います。昨年は強力なクリーンアップに、なかなか走者を置いた形でつなげなかった。今年はシンプルに、いい打者に数多く打席を回したいという考えです。試合が始まってしまえば、1番や2番に走者を還す役割が期待される場面も、たくさんあるわけですから」と説明する。この日は、楠本泰史外野手ら3番を打つ打者に当たりが出ていなかったことから、佐野と宮崎の間に林を挟んだが、基本的な攻撃の考え方は変わっていない。

　昨年は大和、森、柴田がスタメンの機会を分け合っていたDeNAのショート定位置争いだが、今年はさらに京田と林を加え激化の様相。強肩、50メートル走5秒7の俊足の持ち主でもある林は、攻守にわたってチームに多彩な選択肢をもたらすことになりそうだ。

（宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki）