鷹・近藤、古巣とは「やりづらい」 異例“球種通達”も…侍対決制した打席での表現力

古巣・日本ハムの選手と談笑するソフトバンク・近藤健介(右)【写真:藤浦一都】
古巣・日本ハムの選手と談笑するソフトバンク・近藤健介(右)【写真:藤浦一都】

PayPayドームでは初本塁打…伊藤大海は事前に「スローカーブ投げます」

■ソフトバンク 5ー2 日本ハム(12日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは12日、PayPayドームで行われた日本ハム戦に5-2で勝利した。1-1と同点の5回2死から、近藤健介外野手の2号ソロで勝ち越した。待望の一発でチームを勝利に導いたが、古巣との対戦に「力が入ったというか、やりづらいというか。(打席に)立ったことのない投手なのでどうしても受け身になる。探りながらいっている部分もありました」と振り返った。

 昨オフに日本ハムから海外FA権を行使してソフトバンクに移籍した。3月のオープン戦は野球日本代表「侍ジャパン」の一員として第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参戦して不在だったため、プロ入りから11年を過ごした日本ハムとはこれが初顔合わせ。相手先発の伊藤大海投手からは「スローカーブ投げますよ」と事前に“通達”されたと言うが本塁打を放ったのはストレートだった。「見た目とギャップがある」と印象を語る球をとらえてみせた。

 伊藤とはWBCでもチームメートだった。敵として打席に立ち「良かったですよ、びっくりしました」と驚きの表情だ。「ある程度、狙っていてもファウルになりますし。コントロールもしっかりときていて、球の強さも感じて。これだからWBCでも抑えていたんだと、そんな感じを受けた真っ直ぐでした」と賛辞を続けた。

 伊藤の人柄を「人見知りで口数は多くないですよ」と笑顔で明かす。2021年の東京五輪と今春のWBCでも同じ日の丸を背負ったこともあり「大舞台に強い印象ですね。オリンピックも一緒にいっていますし、WBCでも任されたところで結果を出しているので、そういう印象はありますね」と強心臓ぶりを評価していた。

 チームは10試合を終えて8勝2敗の好スタートを切った。近藤は2番打者として出場を続けている。大活躍だったWBCから、調子を維持し続けている。「WBCはWBC。移籍して1年目ですし、首脳陣も僕に対して不安はあったと思います。そこは結果で応えたいと常に思いながら打席に入っています」とうなずく。日本ハムでもソフトバンクでも、培った全てを打席で表現していく。

(竹村岳 / Gaku Takemura)

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