深夜の記者会見で大谷翔平が見せた“素顔” 杉谷拳士への塩対応…WBCの「こぼれ話」
アニメのようなラストシーン、大谷の決勝戦登板秘話
続いてはアニメのようなラストシーンについて。決勝の米国戦。「大谷投手の登板は現地で予想できていたの?」という質問も受けた。正直に告白すると、前日までの取材ではわかっていなかった。今永昇太投手(DeNA)、戸郷翔征投手(巨人)、展開によってメンバーは代わるが若いリリーフ投手を挟んで、ダルビッシュ投手が、最後に出てくるのでは……という程度が取材で分かっていたことだった。
事が動いたのは試合開始7時間前。ちょうど私たちの昼食の時だった。Full-Count取材班にとっても、決勝戦はWBC“最後の日”。メンバーで一緒にランチをしようという話になり、人気のハンバーガーショップへ。その隣のコーヒー店で少しゆっくりしてから、決戦の地・ローンデポ・パークに向かう予定だった。私がレジで会計を済ませ、後ろを振り向くと、取材班のスタッフの一人が目の色を変えてスマホで情報を収集し、一人がパソコンと向き合い、記事を書いている。一息つくはずだった店内で取材と執筆が始まっていたのだ。
「ん? どうした?」と私が後輩たちに聞くと、エンゼルスのフィル・ネビン監督が大谷投手の1イニング限定の登板を容認したという情報が入ってきたという。侍ジャパンのメンバー、特にメジャーリーガーは、チームの意向が試合の起用に大きく関係している。メジャーの開幕戦に向けても調整している大谷投手の決勝戦登板は難しいものと思っていたため、監督の発言で一気に登板の機運が高まった。最後はダルビッシュ、大谷のリレーになるのではないか――。心を踊らせながら、私たちは球場へ向かったのだった。
