指揮官から帰宅命令も「みんなと握手したい」 大谷翔平“チーム愛”が生んだ豪快6号

アスレチックス戦の勝利を祝うエンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
アスレチックス戦の勝利を祝うエンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

試合は大量リードの展開、大谷は翌日デーゲーム登板が控えていた

■エンゼルス 11ー3 アスレチックス(日本時間27日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、本拠地のアスレチックス戦で「3番・指名打者」で先発出場し、8回にダメ押しの6号2ランを放った。同学年の藤浪晋太郎から放った6回の左前打と合わせて今季7度目のマルチ安打。チームの大勝に貢献したが、大谷の出場意欲がなければ3試合ぶり弾は生まれなかった。

 試合はエンゼルスが序盤から大量リードの展開。「家に帰って休め」。翌日のデーゲームに登板を控える大谷に、ネビン監督はこう告げたという。だが、大谷の出場への思いは強かった。

「大丈夫。勝った時に一緒にいて、みんなと握手したいから」

6号本塁打を放ち“兜セレブレーション”を行ったエンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
6号本塁打を放ち“兜セレブレーション”を行ったエンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

 6回1死一塁で藤浪から左前打。そして8回1死一塁では、救援右腕スミスの低めシンカーをバックスクリーンへ運んだ。「ギリギリだったので、僕的には入らないと思った。そこら辺は運もあるのかなと思います」。空振り三振に倒れた4回1死では珍しく右足を上げてタイミングを取った。「軸足をしっかり使いたいなという意味でいきました」。試行錯誤を続ける中で、完全復活へ光が差す一撃となったに違いない。

 チームは14日(同15日)の敵地・レッドソックス戦から17連戦で、この日は13試合目。豪快6号から16時間後には今季4勝目をかけて先発マウンドに上がる。この日も大谷の休養日に関する質問がネビン監督にぶつけられるなど“いつ休ませるか問題”はホットな話題だ。それでも……。誰も歩んだことのない二刀流を突き進む男に最終ジャッジを託すのがベストなのかもしれない。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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