ほぼ未開拓の「日本も見るべき」 ナ軍指揮官は“大谷ファン”も、低迷球団の実情

メッツ・千賀滉大、レッドソックス・吉田正尚、アスレチックス・藤浪晋太郎(左から)【写真:ロイター】
メッツ・千賀滉大、レッドソックス・吉田正尚、アスレチックス・藤浪晋太郎(左から)【写真:ロイター】

2017年にブラウン氏が退任以降、東アジアにフルタイムのスカウト不在

 多くの日本人選手がMLBの舞台でプレーしてきており、2023年は吉田正尚外野手、千賀滉大投手、藤浪晋太郎投手らが新たにNPBからメジャー挑戦した。NPBから活躍の場を移す際、これまで日本人選手が選んだ球団は様々だが、米紙「ワシントン・ポスト」のナショナルズ番ジェシー・ドハティ記者は「ナショナルズにとって、アジアは依然として才能未開拓のマーケットだ」として現状をレポートしている。

 ナショナルズは3年連続でナ・リーグ東地区最下位に沈み、今季も9勝15敗と同地区の底辺を彷徨っている。同紙では、メジャーの2/3近い球団は東アジアにフルタイムのスカウトがいるが、ナショナルズはその中に入っていないとしている。環太平洋地域スカウティング・コーディネーターを務めていたマーティ・ブラウン氏が2017年に退任して以来、不在の状況が続いており、特定の選手を見るために毎年スカウトを派遣しているが、未開拓の市場と位置付けられているとしている。

 以前から、ラテンアメリカ出身の選手のスカウトや契約には多くのリソースをつぎ込んできた。それが3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、GM補佐のジョニー・ディプグリア氏を含む3人の球団関係者がマイアミへ。「スター投手のロウキ・ササキらを見るために、マイアミに送った。その後、ナショナルズのスプリングトレーニング中に、球団内では『東アジアでの存在感を高めるべき』と話題になった。しかしポスティングシステムでかかる譲渡金などのコストや、新しい市場に本格参入するためのコストが高すぎるという問題に直面している」と記事は指摘した。

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