“無傷”の西武平良は「何位かわからない」 負けない男が見つめる「自分の仕事」

日本ハム戦でヒーローインタビューを受けた西武・平良海馬(左)と佐藤隼輔【写真:荒川祐史】
日本ハム戦でヒーローインタビューを受けた西武・平良海馬(左)と佐藤隼輔【写真:荒川祐史】

「みんなが自分の仕事をやれば、勝手に優勝できる」

 今季はこれで4試合に先発し3勝0敗、防御率1.73、QS(クオリティスタート=先発時に6回以上投げて自責点3以内)の確率は100%と、非の打ちどころがない。この日は慣れない先発登板による疲労蓄積に配慮し、中14日のインターバルを空けたが、松井監督は「毎試合これほどしっかり投げられているのは、本人がしっかり準備しているから。今回も逆算して準備してくれていたと思う」と絶対的な信頼を置いている。昨年まで絶対的なセットアッパーとして君臨し、本人の強い希望を受けての先発転向には、賛否両論あったが、まずは成功の内に先発投手としてのシーズンを滑り出した。

 チームの連敗を3で止める殊勲の白星にもなったが、平良は「チームの連敗とかは気にせず、自分の仕事をするだけです。何位なのかもよくわからない状態で、あまり気にしていません」とあっけらかんと明かし「みんなが自分の仕事をやれば、勝手に優勝できると思う。僕は“少ない失点で長く投げる”という自分の仕事だけに集中します」と強調した。

 実際のところ、今季のパ・リーグは3日現在、1位から4位までが3ゲーム差内にひしめく混戦。3位の西武を含め、目まぐるしく順位が入れ替わる。沖縄・石垣島出身の剛腕は周囲の状況に惑わされることなく、我が道を行く。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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