侍戦士へ気遣い…トラウトがサイン球の真相激白「素晴らしい日本選手と触れ合えた」

WBC米国代表のキャプテンも務めたエンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】
WBC米国代表のキャプテンも務めたエンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】

エンゼルスは地区2位「立ち直ることができた」

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から1か月半が経過し、各選手が所属球団に戻ったレギュラーシーズンも半ばに入りかけている。野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(エンゼルス)と決勝でドラマを演じた米国のマイク・トラウト外野手はWBCを「素晴らしい経験だった」と振り返る。7日(日本時間8日)の本拠地・レンジャーズ戦前に取材に応じてくれた。

 試合前のロッカールームで、トラウトから記者に「What’s up?」と声をかけてくれた。片言の英語で質問をぶつけたが、言葉に詰まっても待ってくれて、丁寧に受け答えしてくれた。

 決勝前、トラウトは侍ジャパンの選手全員にサインボールをプレゼントしていたという。大谷の通訳を務める水原一平氏を通じて贈られた。そのことについて問うと「ショウウィ(大谷)とはチームメートだから、日本のファンも多いだろうね」と、日本選手への気遣いだったことを明かした。「WBCではたくさんの素晴らしい日本人選手と触れ合うことができた」。世界中の野球ファンが憧れるスターだが、相手選手へのリスペクトは欠かさなかった。

 WBCでは米国は決勝で侍ジャパンに敗れた。それから月日は経ったが、「(WBCは)野球界にとっていいことだった。感情を剥き出しにして、国を代表するのはいいことだ」と感慨深げに振り返った。チームに戻り大谷とは多く話していないというが、お互いに「大活躍したね」と称え合ったと明かしてくれた。

 エンゼルスは現在、地区首位のレンジャーズを2ゲーム差で追う。「いくつかの試合で望むような結果にならなかったが、立ち直ることができた」とこの1か月をポジティブに見る。この日は、レンジャーズに8-16で大敗したが、貯金は3。世界中を沸かせた2人が今度は同じチームで、ドラマを作っていく。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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