ベンチで叩きつけたグラブと帽子 今季初黒星…西武・今井が悔しさを露わにしたワケ

4月13日のロッテ戦では完封勝利も…今回は「対策ができていると感じた」

「打たれるのは仕方がないと思うけれど、得点圏にランナーがいる時、ここで1本で出たら点が入ってしまうというところで、粘り切れなかったことがいけなかった」と今井は振り返った。

 ロッテとの前回対戦は4月13日の埼玉県営大宮公園野球場で、8回1死まで無安打無得点の快投を演じ、自身2年ぶりの完封勝利を達成した。中村奨を4打数1安打1三振1併殺に抑え、池田は1軍にいなかった。そしてこの日、4打点の中村奨にはスライダー、チェンジアップ、ストレートをことごとくとらえられ、「前回対戦で完封していたこともあって、対策ができていると感じた。次は僕が先を越すようにしていかないと」とリベンジを誓った。

 悔しさを露わにしたことについては、「7回もマウンドに行かせてもらったのに、しっかり投げ切れなかった。監督も豊田(清投手コーチ)さんも、もう1イニングいけると思って送り出してくれたのに、その期待に応えられなかった。それに1-3のままなら、ワンチャンスで逆転できる点差だったのに、そこで粘り切れなかったのが悔しかったところです」と心境を明かした。

 とはいえ、この日最速で156キロを計測したストレートがコーナーに決まった時には、圧倒的な迫力を感じさせる。今井も「三振を取りたい時に取れると、失点を防げるし、自分も楽になる。イニング数以上に三振を取れるように、毎試合心掛けています」と語る。この日は6回2/3で6奪三振で、今季通算33回2/3で35三振を奪っている。大器が着実に完成形へ近づいているのは、間違いない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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