吉田正尚はなぜ“成功”した? 米メディア分析…他の日本人と異なる「打席アプローチ」

レッドソックス・吉田正尚【写真:ロイター】
レッドソックス・吉田正尚【写真:ロイター】

吉田正尚は「新しい環境に楽々と慣れ、最高レベルに合っている」

 レッドソックスの吉田正尚外野手がメジャー挑戦1年目から奮闘している。想像を超える活躍に、米スポーツ局「FOXスポーツ」が「日本からMLBへの転換に成功した背景」として紹介。今季ここまで31試合に出場して打率.298、6本、24打点の成績を残している男に迫った。

 NPB7年間で通算762試合に出場し、打率.327、133本、467打点の成績を収めたヒットマンは、メジャー挑戦1年目の開幕直後は「NPBからMLBへの転換が成功することは決して当たり前ではない」とされるように打撃不振に苦しんだが、すぐさま状態を戻した。

 不振脱却のポイントは「手の位置」だった。打席で構えるグリップ位置を変更すると、ヒット量産が始まり「必要な修正ができる才能をヨシダが既に発揮していることを思えば、これは納得だ。このルーキーはシーズン序盤はとんでもないほどゴロ率が高く、お寒いスタートを切ったが、もっとコンスタントに打球を上げられるように打撃コーチとコーチングスタッフが手の位置を少しだけ下げるよう彼に働きかけた」と高い修正力に目をつけた。

 さらに歴代日本人メジャーリーガー野手との成績を持ち出し「これまでMLBの試合に出場した日本人野手19人(大谷翔平を含む)の通算成績は打率.280、出塁率.311、長打率.406だ。これは堅実な数字だが、非常にいいわけでもない。イチローが2001年にMLB史上初の日本人野手になって以降、才能も経験も豊富な日本人打者がメジャーではインパクトを残せないケースが何度かあった」と説明した。

 今季から新加入した吉田の躍動は「まだ(メジャーに)来たばかりだが、新しい環境に楽々と慣れ、この最高レベルに合っているように見える」と絶賛。理由は「驚異的なアプローチがある。ヨシダの潜在的な長打力については懐疑的だった人たちでさえ、彼の実績から、スイングについての判断は一流だと確信していた。今季ここまで彼はボール球のうち24.1%しかスイングしておらず、これはリーグ上位25位に入る数字だ」と、選球眼の良さに着目した。

 吉田のメジャーでの活躍は“環境の変化”もあった。レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「NPB(投手陣)の直球の球威があがったことも吉田の(MLBへの)転換を楽にする一助になったと見ている」と指摘。「2014年、NPBで直球の平均球速が94マイル(約151キロ)超の投手は、大谷を含む3人だけだった。2022年は、32人がそれに該当した」と球速データを持ち出して説明。コーラ監督は「今ではあちら(日本)で剛速球を投げる投手が大勢いる、ストライクゾーン高めにね」と時代とともに進化する日本の野球を評価した。

 さらに「MLB入りしてまだ浅いが、ヨシダはフォーシームを完璧に破壊していて(フォーシームに対しては)5月9日(日本時間10日)試合前の段階で打率.431、出塁率.686、長打率.553だ」と数値を用いて、いかに直球を捉えているかを表した。現時点の吉田の打撃には「オフスピード系(変化球)に対する数字は比較的迫力に欠けるが、これも時とともによくなるとコーラ監督もレッドソックスの打撃コーチも見ている」と評価。吉田が残している数値は、まだまだ上昇しそうな気配だ。

(Full-Count編集部)

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