阪神、空前の“神ドラフト” 高専出身右腕、月間MVP、侍戦士…躍進引っ張る3年目

阪神・中野拓夢(左)と村上頌樹【写真:小林靖】
阪神・中野拓夢(左)と村上頌樹【写真:小林靖】

佐藤輝、伊藤、村上、中野、石井…指名8人中5人が大活躍

 今季好スタートを切った阪神。2005年以来18年ぶりのリーグ制覇へひた走っているが、その要因の一つは若手選手の台頭だろう。とりわけ2020年ドラフトで指名した選手の活躍が目覚ましい。“神ドラフト”と言っても過言ではない躍進ぶりだ。

 1位指名は佐藤輝明内野手(近大)だった。4球団が競合した逸材は、昨年まで2年連続20発をクリア。三塁に固定された今季は14日のDeNA戦で2本塁打7打点をマークするなど、5月に入って一気に状態を上げている。

 2位の伊藤将司投手(JR東日本)は1年目に10勝、昨年も9勝をマーク。今季も、初登板だった4月27日の巨人戦で完封勝利をマークするなど3試合で防御率1.23。抜群の安定感を見せている。

 そして5位が、今季売り出し中の村上頌樹投手(東洋大)だ。3・4月は4登板で25回を投げて防御率0・00。月間MVPを受賞した。1年目は2登板で防御率16.88、昨年は1軍登板がなかったが、2軍では実績を残していた。3年目にしてついに才能を開花させた。

 中野拓夢内野手(三菱自動車岡崎)は6位指名だ。1年目から遊撃のレギュラーを獲得し盗塁王に。昨年はベストナインに輝いた。今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本代表の優勝に貢献。二塁にコンバートされたシーズンでも攻守に渡ってチームを牽引している。

 そして、8位指名が石井大智投手(四国IL高知)だった。秋田高専から独立リーグの四国アイランドリーグplus「高知ファイティングドックス」に入団。1年目は開幕1軍入りを果たすなど、18試合に登板した。今季は5月11日のヤクルト戦でプロ初勝利をあげた他、チーム最多の5ホールドをマーク。防御率0.60の安定感だ。

 支配下で指名した8人中5人が1軍で欠かせぬ存在として活躍中。球団史に残るような大成功ドラフトと言っていいだろう。

(Full-Count編集部)

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