大城卓三は「阿部慎之助に近づいた?」 原監督は一蹴も…“打てる捕手”のポテンシャル

満塁弾を放った大城卓三【写真:中戸川知世】
満塁弾を放った大城卓三【写真:中戸川知世】

大城卓は高校の後輩から豪快満塁弾…打率.313、6本塁打と好調

■巨人 6ー2 中日(20日・東京ドーム)

 巨人の大城卓三捕手は20日、中日戦(東京ドーム)に「5番・捕手」で先発出場し、5回の第3打席で6号満塁弾を放った。マスクでも6回2失点の先発グリフィンら4投手をリードして4連勝に貢献。勝率5割復帰へ導いた。

 元気のない立浪竜の息の根を止めるには十分すぎる一発だ。2点リードの5回2死満塁。大城卓は東海大相模高の後輩に当たる小笠原から右翼席へ叩き込んだ。6号グランドスラム。「打った瞬間に行ったなと思いました。(満塁弾は)自分自身初めてだったので、嬉しかったです。たぶん人生でも初めてですね」と喜んだ。

 5年目の昨季は自己最多となる13本塁打をマーク。今季はここまで打率.313、シーズン21発ペースと持ち前の強打に磨きがかかってきた。「阿部慎之助さんの現役時代に近づいてきたか?」。レジェンド捕手と重ねる質問に対して、原辰徳監督は間髪を入れずに「まだ早いよ」と一蹴した。だが、表情は緩む。30歳捕手を高く評価した。

「早いかもしれないけど、相手チームはあまりいい存在ではないと思っているのでないでしょうか」

「勝負強い。コンタクト率は高いし、そこに本塁打も。キャッチャーというポジションで続けていってもらいたいなと思います」

 通算2132安打、406本塁打を誇る阿部ヘッド兼バッテリーコーチは、大城卓にとっても大きな目標だ。「自分は目標にしている選手でしたので少しでも近づけるように。身近にいるので、守備も攻撃も聞けるので、少しでも近づけるようにしていきたいです」。

 WBC世界一を経験した男が“打てる捕手”の座を固めることができれば、原巨人のチーム力もグッと上がっていくはずだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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