秋広優人には「とにかくHR打たせる」 追い込まれるまでマン振り…巨人の育成方針は

DeNA戦の9回に2ランを放った巨人・秋広優人【写真:中戸川知世】
DeNA戦の9回に2ランを放った巨人・秋広優人【写真:中戸川知世】

大久保打撃チーフコーチ「左投手でも打席に立たせる。監督ももちろん考えているでしょうし」

■DeNA 6ー3 巨人(23日・東京ドーム)

 巨人の秋広優人内野手は23日、DeNA戦(東京ドーム)で「6番・右翼」で先発出場し、9回に4試合ぶりの3号2ランを放った。8回まで無得点に抑えられる中で、4番・岡本和真とアーチ共演。大久保博元打撃チーフコーチは「もちろんゼロで終わるよりは相手も嫌ですよね。勢いつけちゃったなと。デカかったですよね」と目を細めた。

 秋広の一発は5点差の9回無死一塁、3ボール1ストライクからだった。上茶谷の甘く入ったカットボールをフルスイングし、右中間席へ運んだ。大久保コーチが評価したのは豪快アーチを放つまでの過程だ。

「追い込まれるまでもファウル、ファウル。わざとのところがあるんですよ。で、ヒットを打つ。そうじゃない」

 大久保コーチが求めているのは“空振りOK”の思い切った打撃だという。

「今日の最後の打席。あれ(フルスイング)をツーストライクまでやって、追い込まれたらヒットを狙いにいって。そういう状況にしたいので、練習とかアーリーワークの時はとにかくホームランを打たせるんです」

 秋広は4月18日に1軍昇格。12日の広島戦(東京ドーム)から「6番・左翼」で先発出場を続けている。大久保コーチは「まだまだですよ。秋広はこれから。どんどん打席に立つ。例えば左投手でも打席に立たせる。監督ももちろん考えているでしょうし」と今後を見据えた。

 身長200センチ。師匠の中田翔は「アキはすごく痩せやすい。どれだけ食べて『体重が106、107キロまで上がりました』と言っても、簡単に5、6キロ落ちてしまう。肉がつかないんだって」と肉体作りに苦労していると明かすが、まだ高卒3年目。スケールの大きさは何よりの魅力だ。三振か本塁打か――とまでは言わないが、威圧感を与える長距離砲になることを周囲は求めている。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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