阪神先発陣が示す驚異の安定感…過去10年で最高の「71%」 防御率トップ3も独占

阪神・才木浩人(左)と村上頌樹【写真:荒川祐史】
阪神・才木浩人(左)と村上頌樹【写真:荒川祐史】

QS率は驚異の71%…セの防御率トップ3は大竹、村上、才木

 阪神の勢いが止まらない。3、4日のロッテ戦(甲子園)に連勝して貯金は今季最多タイの18になった。躍進を支えるのが投手陣で、チーム防御率はリーグ断トツの2.62。セの防御率上位3人は阪神の投手で占められた。また、先発が「6回以上、自責点3以下」の場合に記録されるクオリティスタート(QS)率はなんと71%にのぼる。(記録は4日現在)

 51試合を終えて34勝16敗1分け。首位を走る阪神先発陣は“新顔”の健闘が光る。現役ドラフトでソフトバンクから加入した大竹耕太郎投手が6勝無敗、防御率0.71でリーグ2冠。昨季まで未勝利の3年目右腕・村上頌樹投手は同2位の1.41で5勝を挙げている。

 そして、24歳の才木浩人投手は4日のロッテ戦で完封勝利を飾り4勝目。2020年に右肘のトミー・ジョン(TJ)手術を経験した右腕が規定投球回に到達し、同1.74で3位にランクインした。QS率も凄い。大竹は87.5%、村上は85.7%、才木は75%。他にも実績ある西勇輝投手は2勝(4敗)ながら77.8%を誇る。3年目左腕の伊藤将司投手も83%をマークしている。

 チームのQS数はリーグトップの36回。QS率は71%になる。2013年から昨年までの10年間でセ・リーグ最高のQS率を記録したのは2015年の広島で66.4%。まだ50試合を過ぎたところだが、阪神先発陣がいかに安定しているかが分かる。

 昨年まで2年連続最多勝の青柳晃洋投手が今季は不調。7登板で2勝3敗、防御率5.63で、5月20日に出場選手登録抹消になった。しかし、2年目左腕の桐敷拓馬投手が5月26日の巨人戦でプロ初勝利をあげるなど、若手が補っている。

 QSが勝敗に直結するわけではないが、安定した先発陣を揃えていることは長いシーズンを戦う上で大きなアドバンテージになる。質量ともに豊富な先発を軸に18年ぶり優勝を遂げられるか。今後の戦いが注目される。

(Full-Count編集部)

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