松井監督が絶賛の西武21歳「スケール大きい」 トリプルスリー目指す“潜在能力”

松井監督が2軍監督時代から目をかける秘蔵っ子「スケールは大きい」

 松井監督は「そういう勝負強さは、ファームでもよく見ました」と証言する。育成だったプロ1年目の2021年4月25日、イースタン・リーグのロッテ戦で、当時2軍を率いていた松井監督の目の前で、延長10回にサヨナラ二塁打を放っている。

「逆境に強いというか、追い込まれるほど力を発揮できる」と自ら持ち味をアピール。過去の例として、「高校(福井・敦賀気比高)3年の夏、コロナの影響で甲子園大会はなくなりましたが、福井県の独自大会2回戦で、公立校(羽水高)に負けていて、終盤に自分のホームランをきっかけに逆転しました」と振り返る。同大会では最終的に、甲子園に出場した前年に続き県2連覇を果たしている。

 今季は1軍昇格後、15試合連続スタメンで起用され、そのうち10試合が1番だった。ところが、5月30日に体調を崩し、特例2023の対象で出場選手登録抹消。3日後の6月2日には再登録されたが、その間にスタメンの座を川越に奪われた。「悔しい気持ちはありますが、それを引きずってはいけない。切り替えて、ベンチでの仕事をしっかりやりたい」と再出発を誓ったところだった。

 将来の目標は大きくトリプルスリー。自身も現役時代の2002年に打率.332、36本塁打、33盗塁で達成している松井監督は、「そこへ到達するまでに、どういう経験を積み重ねていけるか。スケールは大きい。大きく大きく成長していってもらいたい」と秘蔵っ子の潜在能力に目を細める。長谷川も「まずはヒットを打つことを覚えて、ホームランはたまに出ればいい。それが数年後、コンスタントに打てるようになればと思います」と具体的な成長プランを描いている。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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