侍右腕が過ごした“苦悩の春” ダルビッシュから独り立ちの決意「頼りすぎてもダメ」

グラウンドで談笑するオリックス・宇田川優希(左)と巨人・大勢【写真:真柴健】
グラウンドで談笑するオリックス・宇田川優希(左)と巨人・大勢【写真:真柴健】

1日限定の1軍練習参加…巨人・大勢と再会の約束

 7日には“同僚”として歓喜を分かち合った巨人の大勢投手とも再会を果たした。「ずっと会いたかったですね。WBCが終わって、少しLINEで連絡を取ったり。『交流戦で会おう』という約束だったんですけど、僕がファーム調整で1軍に上がれずで……。偶然、巨人戦での練習参加が決まって、すぐに連絡しました」。練習前に顔を合わせると自然と笑みが浮かんだ。

 モチベーションが高まり、1軍戦をネット越しに観戦すると「試合を見ているだけで興奮しました。ファームと違って、お客さんもたくさん入っていて、応援もある。少し気持ちが回復しました。アドレナリンがバンバン出て『楽しい』と思えるマウンドに戻りたいなと思いましたね」。紛れもない“本音”だった。

 2軍調整中のマウンドは「自信が持てなかった」と振り返る。「投げていくうちに、自分のボールがわからなくなって……。投げる度に1軍が遠く感じてしまっていた」。今回の1軍練習は「中嶋監督が今の僕の状態を気にしてくれた」と、ペコリと頭を下げた。

 首脳陣の前でブルペン投球も行い「練習で投げるのと、監督たちの前でアピールするのは気持ち的にも変わる。(7日の)ブルペンでは自分の球が投げられた」と充実感を漂わせた。8日には大阪・舞洲の球団施設で比屋根ブルペン捕手とキャッチボールを行い「感触はよかった。あとは試合慣れがしたい」と早期の1軍復帰へ意欲を見せ、明るい表情も取り戻した。

侍Jでも一緒だった厚澤投手コーチは「良い方向に乗ってくれたら」

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