西武のドラ1大砲候補が直面する「時間との戦い」 1軍生き残りへ…求める“結果”

今季1号を放った西武・渡部健人【写真:小林靖】
今季1号を放った西武・渡部健人【写真:小林靖】

西武・渡部健人が2年ぶりアーチ…完全投球の中日・柳を粉砕

■中日 8ー2 西武(8日・ベルーナドーム)

 西武の渡部健人内野手は8日、本拠地ベルーナドームで行われた中日戦に「5番・一塁」でスタメン出場し、5回に左翼席中段へ今季1号ソロを放った。渡部の本塁打は、一昨年の4月4日、ソフトバンク戦(PayPayドーム)でプロ初出場し、第3打席で初安打を2ランで飾って以来の通算2本目で、本拠地では初。1軍生き残りの足がかりにしたいところだ。

 長距離砲の持ち味を発揮した。西武はそれまで中日先発の柳裕也投手にパーフェクトに抑えられていたが、5回1死で第2打席に立った渡部が初球のカットボールを一閃。打った瞬間、本塁打とわかる当たりだった。「気持ちよかったです」と会心の笑みを浮かべた。

 通称は、フルネームの真ん中を取って“ベッケン”。試合は結局2-8の完敗に終わったが、松井稼頭央監督は「ベッケンに1発が出ましたから、いい光が見えました」と表情を緩めた。指揮官は「ヒットはいいところで出ていましたが、ホームランバッターは1発が出ると打撃が大きく変わりますから、そういう意味で、いい1発だったと思います」と評した。

 山川穂高内野手の離脱や中村剛也内野手の故障(右外腹斜筋損傷)による登録抹消を受けて、5月27日に今季初の1軍昇格を果たした。同日のオリックス戦以降、この日まで11試合連続スタメンで起用され、そのうち7試合が4番、4試合が5番と中軸に据えられている。打率は.244(41打数10安打)にすぎないが、5月28日のオリックス戦では貴重な同点適時打、同31日の阪神戦では初回に先制適時打を放ち、いずれもお立ち台に上がった。ここぞのチャンスはモノにしている。

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